
学生時代に幅広い分野を学んだ経験が糧になっています
「誰かの笑顔を作る仕事」であることが、やりがいの一つです。デザインやイラスト制作で大事なのは「依頼主の想いをわかりやすく、心地よく伝えること」だと考えています。魅力的なデザインを考える前に、まずはできるだけ依頼主と会って直接話を聞き、情報を整理して、どんな雰囲気が良いのか、その想いまで汲み取り、イメージの診断をしていきます。最終的にその思考した結果が多くの人に伝わるような表現として心地よい形になり、自分の手を離れて人を楽しませることができた際に、この仕事の魅力をすごく感じます。私は、そんなデザインワークが理想だという想いから、フリーランスでの活動を選択しました。
幼い頃から表現をすることが好きで、そうしたことを仕事にできないかと考えていました。高校時代に図書館で見つけたデザインの専門雑誌を読んだときに、デザインを仕事にするイメージをつかんで興味を持ちました。また、当時所属していた吹奏楽部の演奏会のチラシやパンフレットを制作する機会があり、美術部の知り合いに絵を依頼して、それをベースにデザインするというアートディレクションを経験し、やりがいを感じたこともこの仕事を選ぶきっかけになりました。デザインにもさまざまな分野がありますが、当時もっとも身近だった紙媒体を中心とした「グラフィックデザイン」を選んだことも学生時代の経験があったからだと思います。

地方創生やまちおこしのデザインワークも多数あります
私は「札幌大谷大学短期大学部」時代の学生で、当時は油彩・総合造形・デザインという3つのコースがありました。コースによって専門的に学べるものは違うのですが、デザインコースの学生でも、デッサン、日本画、版画、染色、金属造形、塑像、写真など、さまざまな造形表現を学べたことが、本当に素晴らしい体験だったと思っています。分野を横断して自由に学ぶことができ、興味を持ったことを探求できる環境は、この大学の大きな魅力だと思います。また、希望すればさらに2年間継続して学ぶことができ、学士を取得することもできました。さまざまな分野にチャレンジしながら、徐々に進路を定めていけるのが、自分に合っていたと感じています。

チラシや冊子など、多彩なデザインを手掛けています

フリーランス/札幌大谷大学短期大学部 専攻科 デザインコース(現・札幌大谷大学 芸術学部 美術学科)/2012年/現在は地元の釧路町を拠点とし、グラフィックデザイナーとして活動する磯さん。地域創生などの地方行政、美術館の展覧会の告知に関するクリエイティブ制作など、幅広くデザインの仕事に携わっている。また、自己表現の創作活動も手掛け、最近はCGと版画を融合させた独自の表現を追求。これは学生時代に研究した技法だそう。さらに、北海道教育大学釧路校の非常勤講師として「初等図画工作」を教えている。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



