みなさんは美味しいものを食べることは好きですか?私たちは普段、何も考えずに食べ物を口に入れて飲み込んでいますが、飲み込む動作(嚥下)はわずか0.5秒の間に行われ、その一瞬の間に脳から指令が出され、口の中や喉では複雑な動きが発生しています。本来食道に入るはずの食べ物が気管に入ってしまうこと、これが「嚥下障害」と呼ばれる状態です。私たち言語聴覚士は嚥下障害の原因を分析し、適切なリハビリを行うことで飲み込む動作を取り戻せるようにサポートを行います。また、患者様の状態に応じて安全に食事ができるように、食形態(食べ物の硬さや大きさ)を調整したり、適切な食事姿勢の提案などを行う重要な役割も担っています。
言語聴覚士は“コミュニケーション”や“食べる”といった、人生に欠かせない部分に関わる医療職です
深見先生の「嚥下障害」の授業では、嚥下障害のある患者様が食べやすい様々な食事形態について学び、実際に試食しながらそれぞれの特徴を理解します。また、とろみ水の作成実習ではとろみ剤の量や混ぜ方によって粘度が変わることを体験し、適切な濃度のとろみをつける技術を習得していきます。「授業では、座学だけでなく試食や実習を通じて、患者様に適した食事形態を学ぶ機会が多く設けられています。こうした体験を積むことで、患者様の嚥下機能に合わせた食事提供ができる専門知識を身につけ、臨床現場での実践力を高めていきます」。
深見先生の授業では、専門知識だけでなく“相手に寄り添う心”も教えている
患者様が「もう一度自分の声で家族と話したい」「安全に食事を楽しみたい」と願うとき、あなたの知識と技術、強い思いが、その願いを叶える力になります。ぜひ患者様の人生を支える未来をつくっていきましょう。
「オープンキャンパスで言語聴覚士の魅力を実感してください!京都医健専門学校でお会いしましょう」
専門分野:嚥下障害、言語発達障害診断学
略歴:専門学校を卒業後、独立行政法人 国立病院機構で言語聴覚士として勤務。脳卒中の方や神経筋疾患の方に対してリハビリを実施。現在は京都医健専門学校で教員を務める。
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