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進化心理学で読み解くヒトの配偶者選択

東京都立大学 進化心理学で読み解くヒトの配偶者選択1
開催日時
  • 2024年
    8月
    21日
    (水)
    13:30~15:00
内容
申込URL:https://www.ou.tmu.ac.jp/course/detail/7472
※本講座はオンライン講座でライブ+見逃し配信で7日間何度でも視聴可。

プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。

本講座では、恋人選びの心理的メカニズムについて、進化心理学の立場からアプローチした研究を紹介しながら説明します。進化心理学では、身体のかたちや機能と同じように、心の働きやそれにもとづく行動も適応的な進化の過程によって形成されたと考えます。ヒトが繁殖において直面してきたであろう適応課題を考えることで、ヒトの配偶行動の特徴が見えてきます。原始時代に形作られた恋人選びの心は、婚活やマッチングアプリといった現代社会の配偶者選択においてどのように働いているのでしょうか。異性愛における配偶者の好みと選択に関する進化心理学の知見を紹介したいと思います。

進化心理学的アプローチ

進化心理学とは、心理学の特定の分野ではなく、進化論の考え方を援用してヒトの心の働きを研究するアプローチのことを指します。進化論では人間の身体のかたちや機能は適応的な進化の過程で形成されたと考えられています。この進化と適応という考え方を人間の心理に当てはめるのが進化心理学です。我々の祖先がどのような環境におかれていたのか、生存や繁殖に関わるどのような課題に直面していたのかについて考えることで、現代を生きる我々の心の働きを予測したり検証したりすることができるという立場をとります。

異性に求める条件の性差

配偶者選択は繁殖に直接的に関わる問題であり、進化心理学におけるもっとも中心的な研究テーマのひとつです。繁殖において哺乳類であるヒトは妊娠・出産という形で女性の方に大きな負担がかかります。出産後の授乳についても、現代ではミルクのおかげで男性もできるようになりましたが、原始時代では女性が担わざるを得ませんでした。こうした繁殖と子育てにおける生物学的な負担(親の投資量)の違いが、女性と男性が配偶者選択においてそれぞれ重視することの違いに反映されています。

婚活とマッチングアプリ

我々の心は、現代社会の環境にあわせてデザインされたものではなく、原始時代の環境にあわせてデザインされたものです。原始時代と現代社会の環境の不一致は、ときに葛藤や不適応を引き起こしてしまうことがあります。我々の恋人選びの心は、スマホやSNSのない原始時代の配偶者選択のやり方にあわせて調整されたものであり、高度情報化した現代社会の配偶者選択では必ずしもうまく機能していません。婚活やマッチングアプリといった現代の配偶者選択を取り上げて、人々が異性の配偶者としての望ましさをどのように評価しているのか、よい相手がなかなか見つからないのはなぜなのかについて解説します。

講師:講師:東京都立大学 人文社会学部 助教 天野 陽一
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参加方法
要予約
事前申込制(Web申込可) ※高校生の参加は無料です。
お問合せ
オープンユニバーシティ企画運営係
TEL:03-3288-1050
※イベント情報は各学校から入稿いただいた内容、または各学校が公表した内容を掲載していますので、詳細は各学校にお問い合わせください。

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