児童相談所のケースワーカーとして、児童の虐待や非行、養護に関する相談や背景にある問題を解決するために各関係機関との調整を行っています。時には児童の安全を確保するために、親と子を分離する一時保護を行うこともあります。その際、親に一時保護の正当性を説明して理解を求めますが、スムーズに行かない場合もあります。しかし、根気よく対応を重ねて、家庭内での問題や課題を共有することで、問題解決に向けての支援関係を築けた時に大きなやりがいを感じます。
行政機関ならではの役割があると考え、市役所の職員を志望。社会福祉士として採用されました。配属先の児童相談所では、多様な相談に対して、様々な制度の利用や社会資源の活用が必要不可欠になります。そうした制度の知識や各機関とのつながりをフル活用して、相談者の方々の問題解決にあたることができるのは行政だからこそできることです。反面、この立場を理解し、責任を持って業務にあたることの重要性も実感しています。そうした環境の中で、対人援助の基本姿勢が身につきました。例えば、傾聴のスキルなど、面接の場面で相談者の方々とペースを合わせていく技術を学び、経験を積むことで大きく成長できていると思います。
福祉の仕事に携わる上での心構えや姿勢を学びました。サークルは、バレーボールサークルに所属。学年関係なく和気あいあいと練習や試合などの活動をしていました。また、大学祭では実行委員として、イベントの企画にも参加。静岡福祉大学は学生と教職員の距離が近く、なんでも気軽に相談できるアットホームな雰囲気なので、充実したキャンパスライフを送ることができました。社会人になった今、福祉の総合大学で学び体感した福祉の基本的な価値観が、様々な場面で活きていることを実感しています。
浜松市役所 子ども家庭部 児童相談所/社会福祉学部 福祉心理学科/2016年卒/社会福祉士(国家資格)を取得。児童相談所では、多様なケースの対応を同時進行しているため、ケースごとの緊急性を判断し、適切なケースワークが求められる。その判断をする上で、アセスメント(※)が重要であると考えており、今後は、アセスメント力を高め、ケースを見立てる力を磨いていくことが目標とのこと。※アセスメント:相談者や相談者の家族に対して、適切な関わり(介入)を行うために、得られた情報のもつ意味について考えること