日常で「言葉にできない感覚」を覚えたことはありませんか?例えば不安でざわざわしたり、きれいな夕日を見て胸がキュンとしたり。そんな微妙な気持ちに意識を向けて焦点を合わせていく“フォーカシング”が私の研究テーマです。「自分が今どう感じているのか」を具体的に言語化して誰かに話したり、表現することで心を落ち着けることができます。高校生の皆さんは、ドキドキしたり、切なくなったり、初めて出会う感覚も多いと思います。長くスクールカウンセラーとして中高生、大学生に関わってきて、自分で持て余してしまう感情をゆっくり紐解くことで、前向きになっていく方をたくさん見てきました。大学時代は、これからの生き方に迷う時期でもあります。私自身の経験を活かしながら、将来につながるコミュニケーションをとっていきたいと思います。
興味のある分野が近い学生同士2~3人でグループを作り、いっしょに研究したりグループごとに発表しあうことが主なゼミの取り組みです。学生が中心の賑やかで温かい雰囲気の中、安心してお互いを高め合いながら勉強できる空気感も大きな魅力。スクールカウンセラーとして活躍してきた自身の経験から、「学生たちにも実際に学校の現場を体験する機会を持たせてあげたい」と中谷先生。スクールカウンセリングの現場でも行う、グループワークやゲームワークを学生たちで考え、実践する課外活動も検討しています。
自分に自信がなかったり、将来が不安だったりする人も、心理学科で学ぶことで未来に期待を持てる経験を積んでほしいです。人に興味を持ちながら、「人生って楽しいな」と思ってもらえればと思っています!
(略歴)
つくば大学大学院 人間総合科学研究科 3年制博士課程 ヒューマン・ケア科学専攻修了。
博士(心理学)
【主な職歴】
・お茶の水女子大学 学生・キャリア支援センター 学生相談室 専任カウンセラー(講師)
・東京成徳大学 応用心理学部臨床心理学科 助教
東京成徳大学大学院 心理学研究科 助教(兼担)