診察時のサポート、採血、各種検査、レントゲン撮影、手術中の麻酔管理、入院動物の処置や管理、調剤などの他、受付業務や消耗品の在庫管理、清掃など、病院内のほとんどのことを私たち愛玩動物看護師が行っています。緊急性の高い症例の動物が他院から紹介されることも多く、人間で言えば総合病院、救急病院的な役割も担うので、入院する動物も多いんです。飼い主様も不安を抱いていることが多いので、入院中の状況をできるだけ詳しくお伝えすることを心がけています。話をした際や退院時に、安堵の表情を浮かべる飼い主様の顔を見ると、自分のことのように嬉しく、これからも頑張ろうと意欲がわいてきます。
高校時代、進路に悩んでいたとき、テレビで動物病院を特集する番組を見たんです。獣医師、愛玩動物看護師たちが飼い主様にも寄り添いながら動物の命を救う姿を見て感激し、動物に関わる仕事に興味を持つようになりました。動物関連の仕事はいろいろありますが、私には飼い主様とより近い立場で接することができる愛玩動物看護師が向いているのではないかと思い、目指すことを決めました。この学校を選んだのは、動物に特化した学校であること、そして、現場でプロとして働いていた経験豊富な先生方から直接質の高い指導を受けられることが理由です。また実際の病院と同様の設備が整っていることも魅力の一つでした。
動物は好きだったものの、専門学校に入学するまでは動物に触れ合った経験がほとんどありませんでした。でもこの学校には700頭以上のパートナーアニマルがいるので、実習では毎回のように、異なる体格・性格の犬猫にたくさん触れる時間を持ちながら、実践的な実習ができました。おかげで入学から1年たったころには、動物の扱い方も飛躍的に上がりました。また在学中は学生スタッフとしてオープンキャンパスの運営に参加したことも印象的な思い出です。各コースの学生と協力しながら準備や運営を行うことで、コミュニケーション力も身につきました。こうしたスキルは、チーム医療が欠かせない現在の職場においても大変役に立っています。
千葉Seaside動物医療センター 勤務/動物看護科 動物看護コース/2022年卒/ちば愛犬動物フラワー学園を卒業後は、千葉県内の動物医療の要として、365日、幅広く高度な医療を提供する「千葉seaside動物医療センター」に就職。「病院という場で働いていると、ときには力及ばず亡くなってしまう命もあります。飼い主様にとっては家族同然のペットですから、その命の重さは人間と変わりません。愛玩動物看護師はやりがいが大きな仕事ですが、悲しみを乗り越えて次につなげていく高い精神力も欠かせない仕事なんです」(南さん)。