近年は児童虐待について見聞きする機会が増え、保育所や幼稚園などの就学前施設においても、特別な配慮が必要な子どもが増加傾向にあるといわれています。私は児童発達支援センターに勤務していた時に、障がいのある子どもや大人と関わる仕事をしていました。その中で障がいのある子どもがいかにして育って大人になっていくのか、その成長過程でどのような関わりが求められるのかに関心を抱くようになったことが、研究を始めたきっかけです。4年生対象の「障がい児保育I・II」では学生たちがテーマを決め、グループに分かれて調べて議論し、資料を作成して発表します。保育分野だけでなく、障がい者施設や小学校に勤務されている方をお招きして体験談を伺ったり、学生自身の実習先での事例について話し合ったりする中で、考えを深めているようです。
「不安定な精神状態に寄り添えるような取り組みとして、大学と地域が連携できたら」と話す
私のゼミの活動は、メンバーで話し合って決めます。学生たちの希望があれば保育園見学や、子どもの遊び場に行くこともありますが、交通費が必要です。私のゼミでは毎年、大学祭で模擬店を出店し、その売り上げを活動費用に充てています。準備は大変ですが、売り上げの使い道も学生たちが決めるのでやりがいはあると思います。地方の施設に見学に出かけたり、ゼミの時間に読み合わせる書籍を購入したり、メンバーで食事会を行ったりと、学生は楽しみながら学べているようです。もちろん、私も学生たちと一緒に楽しみながら学んでいます。
美馬先生の研究室はいつも賑やか。講義の空き時間に学生が来て、恋愛相談をすることもあるそう
「自分が我慢してがんばればいい」と考えて苦しくなるより、できないことを認めて「手伝って」といえて、求められたらサポートする方がステキです。思いやりが行動に表れる保育者・教育者を、一緒に目指しましょう
専門:障がい児保育、社会的養護
札幌市内の大学を卒業後、児童発達支援センターに勤務。障がいのある子どもが大人になる課程でどのような関わりが求められるのかに興味を持ち、北海道大学大学院教育学研究科に入学。教育学修士を取得し、2014年より本学に着任。特別な配慮を必要とする子どもの保育や理解に関する研究に取り組んでいる。
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