利用者の「できること」を増やしていきたいです
介護福祉士として、利用者の食事や入浴などの生活介助を行っています。力がいる仕事ではありますが、実際には介助よりも、コミュニケーションを通して利用者が求めていることを理解し、実践するためにどうしたらいいかと考えることに多くの時間を使っています。だからこそ、介助を通して笑顔が見られたり、歩けるようになったり、感謝の言葉をいただいたりしたときにやりがいを強く実感します。私の勤務する施設では、自立した生活をしている利用者も多く、高齢者の場合、転倒や骨折にも注意が必要です。一人ではできることも限られますが、利用者をはじめ職員の皆さんと一緒に頑張れることも、この仕事の楽しさだと思います。
中学生の職場体験などで介護施設に行き、高齢者との会話が楽しかったこと、介護福祉士の方に「楽しそうにやっているね」と声をかけていただいたことが心に残り、「介護福祉士」に関心を持つようになりました。田原福祉のほかにも、名古屋にある学校も候補に入れていましたが、オープンキャンパスで先生との距離の近さや心の温かさに触れ、進学先として魅力に感じたことを覚えています。何度目かに参加したとき「久しぶりだね」と声をかけてくださったこともうれしかったです。また、卒業してからも学校の先生方が卒業生の状況をいつも見守ってくれているので、悩んだときにはいつでも学校へ戻って相談できる安心感があります。
記録から介助の課題を発見し、次の介助に役立てます
現在、仕事でとても役立っているのが在学中に学んだ認知症ケア技法「ユマニチュード」です。利用者の手に触れたり、目線を合わせて話したりするだけで、安心した表情を見せてくださることがあり、接し方の大切さを実感しています。施設実習では、「こんな介護福祉士になりたい」という出会いもありました。介護福祉士として一人ひとりに寄り添いサポートをする姿は、今でも自分自身の理想像となっています。ほかにも田原福祉には、凧まつりや田原祭りなどの地域行事を通して世代を超えた関わりを持つことができます。ここで学生生活を過ごしたからこそ、利用者との関わりで欠かせないコミュニケ―ション力も鍛えることができたのだと思います。
困ったときには、いつも先輩に相談しています
ケアハウス パシフィック勤務/介護福祉学科 卒/2025年卒/学生時代は寮長や行事の学生代表を務め、学祭の開催にも尽力。卒業後は、地域の方々と連携する経験を通じて磨いたコミュニケーション力を生かして利用者のサポートに力を注いでいる。「利用者のできない部分を支援し、できることを少しずつ増やすことで、『自分はこれができる』という自信を持ってもらいたい。それが生きがいにつながると思うんです」と語る。現在も学校や行事に顔を出し、後輩に体験談を話したり、日々の悩み事を先生方に相談したりしている。
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