幼児やスポーツに打ち込む学生、シニアの方まで幅広く担当し、身体機能の回復と日常生活動作獲得などのリハビリをしています。患者様の状態は日々変化するので、リハビリの内容も臨機応変に変えていきます。少し歩くだけで脚がしびれていた方が改善し、「次もあなたにお願いする」と言ってくださった時は感激でした。信頼を得るにはリハビリ以前に、患者様を和ませるコミュニケーションも不可欠。その方とはお孫さんの話をすることで打ち解けました。ケガや痛みの苦しさを、リハビリを通じて前に進む力に転換できれば、理学療法士としてこれ以上の喜びはありません。こうして患者様の人生の一部に関われるのも、この仕事の素晴らしさです。
一般の患者様だけでなくアスリートのサポートもしたいと考え、プロ選手も来院するスポーツクリニックに就職しました。実はアスリートに対応するには、一般の患者様をきちんとリハビリできる技術があることが大前提。多様な症状への対応経験は必須です。勤務先では院長によるプロ選手の診察に同席。どんなトレーニングをしたかなど問診を丁寧に行ない、的確な診断を下すプロセスはすごく勉強になります。自分も見習いながら、「脚が痛いのは階段をのぼる時?おりる時?」など、きめ細かく問診し、その方に合ったリハビリ計画を立てています。今後はさらに経験を積み、スポーツの国際大会などで国内外の選手のサポートができればと思っています。
固くなっている筋肉をほぐすことは誰にでもできます。でも、「なぜ固くなっているのか原因を考えるのは理学療法士の役目」とタマリハの先生に言われたことが自分には響きました。その原因を見極めるには解剖学などの専門知識や、見て、触れて、動かす触診も大事。こうした人体に関する基礎的知識とスキルは、学生の間にコツコツとしっかり身につけてほしいと思います。今は認知症の予防リハビリにまで理学療法士の仕事は広がっていて、需要も高くなっています。スポーツ分野にも少しずつ需要は増えていますが、目指すなら積極的に動くことも重要。自分の場合は直接病院に電話して足を運びました。みなさんも目標に向けて頑張ってください!
JIN整形外科スポーツクリニック勤務/理学療法学科/2016年3月卒/中学時代はサッカー部に所属。ケガで理学療法士の先生にお世話になったことから、この仕事を知ったという草場さん。「今も連絡を取っているその先生のように、人の力になれたらと思ってタマリハに入学しました。実習時間が多い点と現場に早く出られる3年制が決め手でした。先生たちの“病名ではなく人で診て”という言葉は、自分の教訓となっています」。草場さんは、就職した今も休日に医療従事者などによる勉強会に参加するなど、スキルアップに励んでいる。タマリハの学生時代に山登りへ一緒に出かけた同期生とは今も仲がいいそう。