料理の世界には和食・洋食・中華がありますが、本校ではその基礎を大切に授業を行っています。中でも、四季や地域性を重んじる日本料理では、だしや調味料の役割を深く理解することが欠かせません。そこで包丁の持ち方や素材の旨みを引き出す切り方、魚の下処理や下ろし方に加え、だしの取り方や火加減、火の通し方まで実践的な視点から“基本”を徹底指導しています。実習では、デモンストレーションで作ったプロの味と自分の料理を食べ比べながら、だしの旨みや塩加減、火加減の違いによって味が大きく変わることを体感。“なぜ味が違うのか”を考える中で味覚を育てることにも力を入れています。また、できる限り学生一人ひとりが包丁を握って調理できるよう配慮。見て覚えるだけでなく、自らの手で料理を完成させる喜びと達成感を大切にしています。
かつら剥きの基本を、丁寧に指導。繊細な手の動きに学生たちのまなざしが集中します
実習は、知識豊富なデモンストレーションから始まり、学生一人ひとりに寄り添いながら進めるスタイル。わからないことをその場で確認しやすく、安心して学べる空気があります。大切にしているのは、身近な素材を通して“本物を見極める目”と“料理人のセンス”を育てること。素材の選び方や扱い方までプロならではの知識が随所に盛り込まれ、実践につながる“活きた学び”が詰まっています。授業を重ねるごとに学生は力をつけ、卒業制作では会席料理に挑戦するまでに成長。料理を通して得られる喜びや感動を実感できる学びの場です。
雑談を交えたデモンストレーションは、プロの知恵がぎゅっと詰まった学びの時間
包丁の持ち方から始まる調理の世界。基礎を学び調理師免許を取得すれば、美味しい料理で笑顔や心豊かな生活、健康を届けることができます。自分の手で“しあわせ”をつくる一歩をあなたも踏み出してみませんか?
寿司職人に憧れ、調理専門学校に通いながらレストランで修行。高知市のレストラン勤務を経て、佐賀県警察共済組合宿泊施設に29年間勤務後、北山カントリーゴルフ場で副料理長・料理長を歴任。その傍ら、約19年にわたり本校の実習講師として日本料理の魅力を伝えている。世界氷彫刻選手権大会での優勝経験を持ち、日本氷彫刻会の師範を務めるほか、佐賀県調理師連合会および全日本司厨士協会佐賀支部の理事も務める。
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