介護福祉士は少子高齢化が進み続ける社会の中で、介護の社会化には欠くことのできない福祉専門職です。介護サービスを担う中核的な存在であり、利用者の尊厳を尊重するケアの実践者として質の高い介護福祉士が必要となっています。相手の立場に立ち、よりよい人生を歩んでいただくために知識+技術を重ね、その人が望む生活のための介護のコーディネート力が大事になります。介護職というと「3K」というマイナスイメージが強いですが、私の最初の授業ではそれをプラスに変えるために敬遠されない要素「7K」を学生に発言してもらいます。そうすると「かわいい」や、「カッコイイ!」などの言葉が出てきて、介護職がイメージアップされていくんです。それにより介護の魅力と必要性が心の中に芽生え、この先の学ぶことにも自信が持てるようになります。
介護総合演習では、実習に向けてどんな介護福祉士が望まれているかをイメージさせ、心構えやマナーを中心に指導しています。声とお辞儀を分けて行う分離動作による挨拶マナー、笑顔の練習、学生同士向き合って居心地のよい距離感を確認するなど、好印象を持たれる介護福祉士になるための大切な立ち居振る舞いができるように導きます。授業では、できるだけかみ砕いてわかりやすく伝え、グループワークでは気づきを促すことを大切しています。実習先から当校の学生が一番礼儀が良いという言葉を頂くと嬉しく思います。
介護福祉士は「人と人をつなぐ」仕事です。そして、その人の生活や人生を支える仕事でもあります。誰もが持っている優しい気持ちと笑顔があれば大丈夫。一緒に頑張りましょう!
専門科目:介護の基本・介護過程・介護総合演習。福祉の専門学校で学び、介護福祉士に。6年間介護職を経験し、祖父母の在宅介護に専念するため退職。その経験と技術を社会に還元したいと思い、教員に。2012年より保育・介護・ビジネス名古屋専門学校の講師となる。