衣裳を通して自分も感動を届けられていると感じます。
1年目に担当したのがディズニーミュージカル『アナと雪の女王』の衣裳。同時並行でミュージカル『赤毛のアン』の衣裳にも準備段階から関わり、「衣裳も作品も深く理解しよう」と気が引き締まりました。開幕までの日々は、俳優に合わせて衣裳を調整し、フィッティングや着脱のしやすさ、素材や裏地の工夫など、舞台を作り上げる裏方のスタッフとしてすべての工程に心を込めてきました。公演初日、俳優やスタッフ全員で作り上げた舞台の袖で開幕を迎えたとき、これまでの日々を思い出して胸が熱くなりました。劇団四季ファンだった母に連れられ、私も小さい頃から何度も見てきた舞台。ここで働くことができて、幸せを実感しています。
学生時代の私は、衣裳でもあり造形でもあるような、自分の世界観を前面に出した作品を作っていました。それも色をすべて「白」にするというこだわり。学内はもちろん、学外のコンテストでも「これは中村さんの作品だね」と認知されるほどでした。自宅にミシンがなかったこともあり、朝一番から授業後は先生に急かされて帰宅するまで学校でミシンを使い、家でも手作業で進められるものを作って…。そんな日々がとにかく楽しくて、衣裳づくりにのめり込んでいました。3年制の学科だったので、日々の授業や課題はもちろん、コンテストに挑戦して、取れる資格はすべて取り、じっくりと就職や卒業制作に向き合うことができたのも良かったです。
NFFF2021子供服コンテスト、グランプリ受賞!
私は学生時代からミュージカルを見たり、美術館に行ったり、いろいろな生地に触れたり、アイデアやヒントになるような場所には積極的に足を運んでいました。学校周辺の環境もとても刺激的でしたし、先生方が学生がやりたいことに対して惜しみなくサポートしてくれたことで、ミシンをたくさん使って慣れ、服の仕組みへの理解が深まりました。それがすべて今の仕事の糧になっていると思います。恥ずかしながら学生時代は針や道具の管理が雑でしたが、今は仕事の中で一番気をつけていることです。好きなことを仕事にできたという喜びを胸に、これからも劇団四季の素晴らしい世界観の中で見る人を魅了できるような衣裳を届けていきたいです。
一つひとつの衣裳の細部にまでこだわっています。
四季株式会社(劇団四季)勤務/テクニカルクリエーション科 卒/2023年卒/日常の洋服から舞台衣裳やオートクチュールまで自由に作品作りができる点と、3年間で4年制大学と変わらないほどの授業時間がある点に惹かれて名古屋ファッション専門学校に入学。在学中から学内外のコンテストに積極的に応募し、全国ファッションデザイン画コンクール文化服装学院連鎖校協会奨励賞、西川毛織株式会社協賛の「NSCollection2022」で優秀賞、NFFF2021子供服コンテストでグランプリなど数々の受賞を誇る。卒業後は四季株式会社に入社。『アナと雪の女王』、『赤毛のアン』の衣裳を担当。「いつか地元・愛知の公演にも関わってみたい」と夢を膨らませる。
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