AI(人工知能)の進化が目覚ましい現代、ホテル業界においてもフロントなどの部門でAIを導入している施設も増えてきました。しかし、1人ひとりのゲストを丁寧にもてなし、最適なプランを提供するためには、やはり「想像力」は不可欠。優れたホテリエになるためには、さまざまな場所や文化、人に触れて、自分を磨くことが大切です。「移動した距離が、経験値と人生を深める」が信条の私の趣味は、国内外への旅行。宿泊には、高級ホテルチェーンから地方の旅館まで、多様なスタイルの施設を利用しますが、行く先々でスタッフの方に館内の詳しいご案内をいただいたり、写真撮影をさせていただいたり。そうした自分自身の体験談を授業の中で学生たちにフィードバックすることで、ホテルの仕事への興味を深めてもらうきっかけ作りをしています。
ホテリエの志望理由の多くが「宿泊の時に親切にしてもらった」「ユニフォームに憧れた」「サービスの最高峰だから」といったもの。目標となった対象のほとんどが、フロントやベルなどの宿泊部門に属していますが、ホテルにはそれ以外にも数多くの仕事があります。1年生の「ホテル概論」では、ホテルの歴史や存在意義などを知りながら、各部署の仕事内容を理解していきます。また2年生の「ホテルマネジメント」では、管理・経営部門について学び、卒業要件である「ホテルビジネス実務検定ベーシックレベル1級」の合格を目指します。
非日常的な空間で普段関われない一流の人々に出会え、お客様からも多くのことを学べるのがホテルの醍醐味。ワクワクすることやサプライズが好きな人には、ぴったりの職場です。ぜひホテルに行ってみてください。
専門科目/ホテル概論、ホテルマネジメント
略歴/中学卒業後単身ニュージーランドに渡り、現地の高校に入学。その後アメリカに移り、2006年ラスベガスにあるネバダ大学のホテルマネジメント科を卒業。帰国してフォーシーズンズホテル丸の内東京に3年勤務の後、モルディブのホテルへ。再帰国後は都内高級外資系ホテルを経て、2012年に日本ホテルスクールに入職。現在は教鞭を取る傍ら、MBA取得のため大学院にも通う。