眼科病院で、眼科検診や訓練などを幅広く行っています。もともと看護師として、大学病院で勤務していたのですが、結婚を機に将来を考えることに。夫の実家が眼科医院で「ゆくゆくは継ごう」という話になり、私も「眼科の専門性を高めたい!」と考えて、視能訓練士を目指しました。今は弱視や斜視のお子さんも担当しているのですが、子どもによっては自分がどう見えているのかをうまく説明できない場合もあります。そのため、上手に聞き出すためにも患者様とのコミュニケーションを大切にしています。この仕事をしていて嬉しいのは、やはり視力に改善がみられたときですね。
学校で学んだことで興味深かったことは、低視力の方の生活を体験する授業ですね。視野が狭くなる眼鏡や白内障のように曇って見える眼鏡をかけて実際に歩いてみたことが、患者様の気持ちを知るきっかけになりました。在籍していたクラスは年齢層もさまざまでしたが、とても団結していましたね。みんなが「国家試験に合格する!」という同じ目標に向かって頑張っていたからだと思います。社会人経験者で志の高い人も多かったですし、1年間があっという間に過ぎていきました。今振り返っても、有意義な日々だったと思います。今もお互いに高めあえる大切な仲間に出会えてよかったです。
人が情報を得るための大部分を占めるのが『視覚』です。視覚に障害がある人は、きっと不安な思いをしているのだと思います。視能訓練士は、視覚に障害のある人たちの力になることができる仕事です。専門性の高い医療従事者であり、とても大きなやりがいを感じています。これからも、視覚に障害のある人たちの気持ちに寄り添っていける存在でいられたらと思っています。もし興味を持った人がいたら、ぜひ頑張って目指して欲しいですね。
井上眼科病院 勤務/視能訓練士科(3年制)/2016月年卒/大学病院で看護師として7年間勤務した後、視能訓練士を目指し東京医薬専門学校に入学。夫の実家の眼科医院を継ぐにあたって、眼科の専門性を高めるために視能訓練士の知識を学ぶ。現在は、井上眼科病院に勤務。子どもを担当することもあり、意思疎通をスムーズにおこなうためにもコミュニケーションを大切にしている。