京成バラ園の切バラ温室で主に新品種の栽培管理と品種登録の出願業務を担当しています。切り花とはご自宅で植えて育てる園芸用のお花ではなく、プロの生産農家さんが育てて市場へ出荷する生花のこと。皆さんが町のお花屋さんで見かけるお花がそれです。基本的に切バラ温室は一般のお客様には非公開。生花市場へと出荷するバラの生産者様が苗を購入する際に花や丈などの状態を実際にご覧いただける展示室の役割を果たします。切り花のプロへ向けた、まだ世に出回っていない新品種を良い状態でご覧になっていただく栽培管理、品種の知的財産権を保護するための品種登録など、入社1年目から重要な仕事を任されている日々にやりがいを感じています。
最近よく話題になっているのがフリマアプリでの違法販売・転売問題。実はバラをはじめとする種苗業界でも同じように種苗法に基づく「知的財産権」「育成者権」の侵害が深刻な問題になっています。新品種の育成には長ければ10年以上の歳月と莫大なコストが育成者には掛かっているもの。そうした新品種の苗を購入してご自宅でただ観賞用に育てる趣味程度であれば良いのかも知れませんが、もし商業目的としてフリマアプリで販売・転売されているのは明らかな法律違反です。長年かけて育成者が作出した新品種や未発表品種の権利をしっかり保護するためにも、弊社では品種登録業務も行っています。
「世界中の人々にバラと夢を届けます」というのが弊社の企業理念。そのため海外営業活動も積極的に行っており、当社開発のバラやサフィニア等の植物を海外市場へと販路拡大するとともに海外の優良バラ品種、新植物を日本市場へと導入しています。そうした中で海外の生産者様などから電話を取ることも多い日常業務のある日、なかなか受話器越しの英会話でのコミュニケーションが上手に取れない自分にショックを受けました。企業理念に少しでも近づくためにもまずは自分なりに一歩踏み出していきたいと思い、現在は英会話の語学学習に取り組みたいと考えています。世界中に弊社のバラの魅力を伝えていくことが今の私の夢・目標です。
京成バラ園芸株式会社 バラ営業部勤務/バイオテクノロジー科 (4年制) 植物バイオコース/2019年卒/京成バラ園芸株式会社のバラ営業部で入社2年目を迎えた栗林さん。もともと植物が大好きで農業高校に進学後、授業で興味を持ったのが培養などのバイオテクノロジー分野。知識をカラダで覚えることが好きだったため大学ではなく1年次からたくさん実験ができる東京バイオテクノロジー専門学校に進学。在校中にインターンシップをはじめ植物に関わるさまざまな仕事にふれた上で特に興味を持ったのが栽培の分野。京成バラ園芸株式会社に入社後2年目ながらバラ営業部の主力として日々、バラの新品種の栽培管理、品種登録業務に集中している。