2年間を通して、メイクの授業を担当しています。学生の中には「メイクの仕事がしたい。ヘアはあんまり…」という人もいますが、メイクだけで人はキレイにはなれません。どんなにメイクしていても、髪がボサボサ、服がヨレヨレではキレイに見えないし、すごくかわいいヘアなのにメイクがきつめのクール系だと、チグハグで似合わない。美しさとは、トータルのバランスです。ヘアスタイル、カラー、ファッション、すべてに一貫して繋がりを持たせるのがプロの仕事。そのためにはメイクとヘア、両方を理解しておく必要があると思っています。
授業の他に、今も年2回ほどステージの仕事をしています。ステージメイクの場合は、全体のコンセプトを理解し、衣装やヘアスタイルと合わせた見せ方の提案が必要。非日常の世界を創り上げる面白さがありますね。
1年生ではクレンジングやスキンケア、ファンデーションの塗り方から肌作り、また各パーツの基本形と修整メイクなど、メイクの基礎を学びます。修整メイクとは、顔のパーツをゴールデンプロポーションと呼ばれる理想の配置に見せたり、目の形をキレイなアーモンドアイに見せたりすること。メイクで顔の印象を変える技術です。2年生はその応用で、衣装に合わせたメイクやキャラクターメイク、ブライダルメイクを習得。よりクールに、よりかわいくなど個性を強調したり世界観を表現する知識や技術は、ヘアショーなどにも繋がっていきます。
ヘアとメイク、両方の技術を持っていることは、プロの世界でも大きな強みになります。誰もが簡単にできる技術ではありませんが、だからこそ自信ややりがい、誇りを十分に感じることのできる業界だと思います。
専門/メイク、ネイル
ル・トーア東亜美容専門学校卒業、Yuka nail school卒業
美容師としてサロン勤務後、ステージメイクの世界へ。2児のママでもある。
「メイクは肌質、骨格、パーツのバランスなど人によって異なります。それを見極めて施術をするのが新鮮でもあり発見でもあり、やりがいを感じています」