自動車開発に向けて、自動車部品の性能を試験評価する業務に携わっています。数々ある部品の中でも安全面に大きく関係する自動車のブレーキ部品を担当しています。試験部品の受け入れチェックを行い、メーカーから提示された試験条件に合っているか確認した後、実際に走行中と同様の負荷をかけ、基準を満たしているか測定。問題があればメーカーに報告します。適正な試験を行わなければ正確な性能の確認ができないため責任が大きいですが、市場に出回る自動車の安全性や性能を保証できることに誇りを感じています。また、より高い安全性能を実現するためにも重要な業務なので、試験評価の仕事にやりがいを感じています。
幼い頃から自動車が好きで、自動車作りの知識や技術について学べるトヨタ名古屋自動車大学校に入学しました。自動車整備の実習が中心なので、楽しみながら学ぶことができました。特に今の仕事を志すようになったのが、3年次から参加した学生フォーミュラ活動です。この活動では数人でチームを作り、レーシングカーの企画から設計、製作まで、自動車開発の一連の流れを経験します。設計、製作を通し、一つの車両を作り上げていくなかで、様々な役割に取り組むことで、試験評価について関心を持つようになりました。現在、自動車の開発工程、自動車部品の試験評価や実験に携わることができ、毎日が充実しています。
4年間を通して自動車整備に必要な知識や技術を学びましたが、理解を深められたのはやはり、学生フォーミュラ活動です。レースに参加し速さを競うのですが、規定に沿った車両を1から作り上げる必要があります。部品をひとつ変更するだけで、車両のバランスが変わってしまうため一つひとつ丁寧に検証し、ベストのセッティングを見つけます。おかげで、自動車を多角的な視点で見る力が身についたと思います。また、わからないことはすぐに、友人や先生と問題解決に向け議論するようにしていました。協力し合うことで今までになかった発想ができるようになるなど、質問や協力を快く受け入れてくれる環境だったことにも感謝しています。
エフティテクノ株式会社 勤務/高度自動車科 卒/2023年卒/「自動車業界には整備、部品の設計、営業などさまざまな職種があります。自分に合った職種が何かを判断することは難しいと思いますが、どんなことにもチャレンジするなかで、本当に興味のあることが見えてきます。また、学内の就職サポートを利用して情報をたくさん集め、視野を広げてみることもおすすめします」と分野や仕事選びのポイントを話してくれました。入社して約1年、少しずつ任せてもらえる仕事も増えてきたという畠沢さん。「今の目標は、後輩に指示を出したり、自分で判断したりできるようになることです」と意気込みを語ってくれました。