ポルシェを整備したり、運転したりすることは一般的ではないので、それだけでもクルマ好きにとっては魅力です。ですが、それ以上に感じるのは「オーナーから愛車を託されること」のうれしさ。ポルシェオーナーは、愛車への思い入れがとても強いので、整備を託すのは信頼できる整備士だけ。整備士は、いわば「かかりつけ医」のような存在です。「君に任せた」と言ってもらえると、整備士冥利に尽きますね。今はもっと信頼される整備士になるために、知識や経験をどんどん積み上げたいと奮闘中。ポルシェには世界レベルで技術向上を図るためのサービステクニシャン資格制度がありますが、来年は最高ランクのゴールドにチャレンジする予定です。
「クルマやバイクが好き」という単純な理由です。バイクではなくクルマを選んだのは、整備士のニーズが圧倒的に多いから。仕事は逃げ出したくなるようなことも時にありますが、好きなことであれば頑張れる、と思いました。ポルシェのサービスセンターへは、入社して4年目に社内公募で立候補しました。整備士として、より幅広い知識やスキルを身につけたいと考えたからです。実際に業務にあたってみると、基本の構造は同じでもクルマ造りの哲学がそもそも日本車とは違う、と実感。さらに、クラシックモデルのポルシェオーナーも多く、オーバーホールを依頼されることもあります。日本車ではほとんどないことなので、貴重な経験ができます。
クルマの技術や知識はもちろんですが、身だしなみや接客時のマナーなど、社会人として必要な基礎を4年間でみっちり教わりました。実は、このことに気づいたのは社会人になってから。高校生の時は気にしたことがなかったのに、道具や机がきっちりと並んでいないと気になって直してしまうんです。でもポルシェオーナーと接する機会が多い整備士には、クルマの知識だけではない、コミュニケーション力や社会人マナーは必要不可欠。今となっては先生方からの細かい指導がありがたいですね。
NTP-PC株式会社 ポルシェセンター植田 勤務/高度自動車科 卒/2014年卒/入社当初は、同校高度自動車科の卒業生ということで、会社からの期待をひしひしと感じていたという小関さん。学校での学びは、業務に直結したと振り返ってくれました。今後は自分が教わってきたことを後輩へと伝え、よりよい先輩になりたい、と目標を語ってくれました。