入社後の手厚い新人研修を終え、配属されたのが『モンスターハンターライズ』の開発プロジェクトでした。昔から大好きでプレイしていたシリーズの最新作に新人で関われるのは驚きと嬉しさが混じり合った不思議な感じでしたね。任されたのは、UIの効果音制作。サウンドディレクターのオーダーに沿ってイチから音づくりをしたのですが、その時私が大切にしたのは、なぜこの音なのか?どういう意図があるのか?といった理由やその音が生み出される背景です。完成まで何度も何パターンもつくりなおし、最後のOKが出た時、そして実際にゲームの中で使われた時は嬉しかったですね。
小さい頃からゲームが好きで、中学・高校の時は『モンスターハンター』シリーズをよくプレイし、その中で使われている効果音に興味を持ちました。高校3年の時にサウンドクリエイターになりたいと考え、ゲーム業界の人材育成に強いというイメージがあった神戸電子専門学校へ。そこで専門の学科があることに惹かれて入学を決意。学生時代に教わった「音づくりにおいて背景・理由を大事する」ということを意識してカプコンの面接を受け、採用いただきました。入社して驚いたのは、サウンド部門だけで100名近いクリエイターがいること。業界でも最大規模の部門で「藤田の音」を追求し、将来はサウンドディレクターになりたいと思っています。
学生時代を思い返し、今感謝しているのは効果音をイチからつくる経験をさせてもらったこと。業界ではサウンドライブラリの既存音源を加工することも多いのですが、自分で最初からつくると音の仕組みや原理が理解でき、アイデアの引き出しも増えました。このことは仕事にも役立っていて本当に貴重な学びだったと思います。また学生時代は、多くの学科とコラボレーションしたのも貴重な経験に。オリジナルアニメの効果音制作や東京ゲームショウ向けゲームの音づくりや組み込みまで担当する中でチーム連携も学べました。そして、制作中に先生が授業時間外もつきっきりで指導いただいた多くのことは、今の私の力になっています。
株式会社カプコン勤務/サウンドクリエイト学科/2020年卒/『モンスターハンター』シリーズが大好きで、その時、ゲーム中の効果音に興味を持った藤田さん。高校3年の時にサウンドクリエイターという仕事があることを知り、専門的に学べる神戸電子専門学校へ入学を決めた。充実した音響設備がある校内で自分の音づくりに専念し、就職は憧れのカプコンに入社。現在は、世界レベルのゲーム開発現場で自分の音を追い求める。