最新技術は意外と身近な場所に |
「最新のデジタル技術が集まる場所」と聞いて、あなたが思い浮かべるのは?車やカメラなどの工場?ゲームやアニメの制作会社?家電量販店やパソコンショップを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。 実はもっと身近な、あなたの町にも、最先端技術の集まる場所があるんです。それが「歯医者さん」。患者さんの口内の状態を正しく把握したり、より使いやすく美しい義歯や詰め物といった「歯科技工物」を作るため、歯科医療の現場には最新の技術が導入されています。 |
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1日で白い歯ができあがる、CAD/CAMを使用した技工物作製 |
実際、どのように最新技術が使われているか。歯科技工物ができるまでの流れを追ってみましょう。まず用いられるのが「口腔内スキャナー」。歯科医師や歯科衛生士が歯型や上下の歯の噛み合わせを撮影し、口腔内を立体的に捉えます。従来行われてきた「型採り」に比べ、患者の肉体的負担や不快感は大きく軽減されました。 スキャンされたデータをもとに技工物を制作する際、歯科技工士が用いるのが「CAD/CAM」。CADとはコンピューターによる設計支援、CAMはコンピューターによる製造支援という意味で、計測装置・設計装置・加工装置の3つから構成されます。 従来は手作業だったこの工程も「CAD/CAM」によって作業が効率化されるだけでなく、仕上がりが均一化され、これまで利用できなかった新素材も使えるようになりました。 削り出された技工物は歯科技工士が調整し、歯科医師により患者の口腔内にセットされます。患者は歯を削ったその日のうちに白い歯の被せ物を入れて帰宅することも可能になりました。 |
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デジタル技術で歯科治療は更に高度に! |
技術革新による治療や技工作業の高度化・効率化は、そのまま患者さんへのメリットに繋がっています。よりよい歯科医療のため、CAD/CAMをはじめとしたデジタル技術を自在に扱える歯科技工士はますます求められていくことでしょう。 |
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