現在、西洋料理の調理実習で指導をしています。本校の良い点は、日本・西洋・中国料理の3つの分野で調理技術を学べること。私自身そのメリットを実感した経験があります。以前の職場でビュッフェスタイルの食事を提供する際、中国料理のブースで欠員が生じたことがありました。私は西洋料理の部署に所属していましたが、急遽、中国料理部門のヘルプに入り感謝されて以来、職場での信頼度がより高まったのです。今の時代は日本料理で西洋料理の食材を使ったり、中国料理でフレンチの技法を使ったり、西洋料理で和・中の技術を用いるなど、ジャンルの垣根は低くなってきました。3つの分野を学べるのは、とても価値があることだと思います。そうした教育を後に活かすためにも、まずは基礎技術をしっかり磨くことが大切。実習ではその点を重視しています。
調理の技法や段取りを伝える際、生徒にわかりやすい言葉で伝えることをモットーにしている市川先生。入学前に調理経験がないという人にも理解しやすい授業。そんな先生がもう一つ心がけていることは、1から10まで全てを教え切らないということ。あえて伝えない “余白”を設けてヒントを出し、生徒が自ら調べる機会をつくっている。「自分で気づいてできたという喜びが、調理をより楽しくさせます。そして楽しくなれば、もっと努力できるようになる。そうしたやる気を引き出す指導で、生徒をリードしたいと思っています」
自分がつくった料理で人を笑顔にし、幸せな時間を演出できる。お金を頂きながら、喜んで頂ける…。調理師は素晴らしい仕事です。料理が好きなら、本学で調理師への一歩を踏み出してください。私たちが応援します!
専門:西洋料理
シュラトングランデ・トーキョーベイホテル、ハイアットセントリック銀座・東京、L’EAUなどでの調理経験を経た後、新宿調理師専門学校の専任講師になる。同校で授業を行いつつも、現場感覚を磨くために今も調理現場に足を運び、技術向上に励んでいる。「実習では生徒一人ひとりの適性や技術、向き不向きなどを見極めながら指導しています。そうした関わり方が、就職をサポートする際にも役立つと考えています」