在宅看護論は、自宅をはじめとした住みなれた地域での看護に関して、必要な知識を教えていきます。いまの学生は核家族の中で育った人が多いので、自宅で病気の人を看る、という経験があまりありません。それを踏まえて、実例や演習を通して考えてもらう…ということを主眼に教えています。病院で働くのが看護師というイメージがあるかもしれませんが、在宅で活躍することも、学生の皆さんにはイメージしてもらいたいと考えています。一方の公衆衛生学は、市町村の保健センターなど、地域で健康を守る仕組みがどう動いていくべきか、といった内容を学ぶもの。「認知症サポーター養成講座」を授業に取り入れ、地域包括支援センターから講師に来ていただいて、認知症というものについて、学生に教えてもらうといった取り組みも行っています。
たとえば、実際の訪問看護と同じような環境を用意して、教員が療養者や家族の役、訪問看護師役をしながら学生と一緒に事例について考えます。そして授業のなかでは、できるだけ学生を巻き込むようにしながら、「どう思う?」「次はどうするの?」といった問いかけを行うことに留意。正解を求めるのではなく、「考えてもらう」ことを主眼に学生にアプローチし、分からなければ自分で実際に調べるという主体的な学びになるよう心がけています。学生の持つ力を教員が信じ抜くことをモットーに、毎日の授業に取り組んでいます。
今や病院だけが看護師が活躍する場所ではありません。様々な施設や企業など、多彩に活躍できるのが看護師で、求められる役割も増えています。その意味でもやりがいは多く、一生の仕事にできると思いますよ。
看護学科(3年制)