大学では石の彫刻を学んでいたくらい、小さい頃から手を動かすのが大好きだったので、家族の勧めで進んだ建築の世界にもすぐに馴染むことができました。私が一級建築士の資格を取得した頃はまだ女性の建築家も少なかったのですが、ちょうどその頃から家を建てる際にキッチンをはじめ奥さんの発言権が高まり始めていて、「女性の建築家にお願いしたい」ということで、たくさんの仕事の依頼をいただけました。建築やインテリアは女性ならではの経験も生かして活躍できる分野だと思います。実際には工務店や大工さんがいれば家は建つのでしょうが、自分がかかわることで、少しでも施主さんにとって良い家ができればという思いで、仕事に向き合っています。
4年生の「インテリアプランニング」の授業で、インテリアプランナー試験の対策を担当しています。この試験はあらかじめ出題のテーマだけが発表されるので、そのテーマに沿って学生を指導していきます。難関といわれるインテリアプランナー試験にKASDのように準備をしっかりしている学校は全国でも数少ないでしょう。出題されるテーマはホテルや大型店舗などユニークなものが多く、学生にはインテリアを楽しんでほしいから、まずは図法の基礎技術をしっかり身につけてもらいたいと思います。
私の周りにも建築士の資格をもって業界で活躍している、たくさんの職種のプロがいます。KASDで学ぶことで視野を広げて、建築士やインテリアプランナーの資格を取ることで、なりたい自分への切符を手にしましょう!
一級建築士、インテリアプランナー。櫟(いちい)設計室主宰。2004年に京都建築大学校(KASD)の教員に就任したのをきっかけにインテリアプランナー資格を取得。学生に指導する際には「自分自身の受験経験からアドバイスできることが多い」という。