いつでもスタイリストデビューの日が迎えられるように、仕事にも練習にも全力で取り組んでいます。もちろん、人気サロンの名に恥じない満足感を提供することもアシスタントの大切な役目。お客様が望んでいることを敏感に察知して話題をチョイスしたり、シャンプー時の力加減をしたりするのですが、そういう対応が認められ名前を覚えてくださった時などは素直に嬉しくなってしまいます。この仕事の魅力はお客様に感動を与えられることだと考えているのですが、さらに、想像以上の驚きと喜びをお届けできる力を蓄えることで、「他の人にも紹介したい」と言っていただけるスタイリストになれるようにスキルアップを図っていきたいと思います。
オシャレに目覚め、髪にワックスをつけ始めるようになったのは高2の時なのですが、その場の軽い思い付きでサッカー部の仲間の髪を切ることになりました。道具は工作用のハサミ(笑)。仕上がりは酷いものでしたが、やっている最中はすごく楽しくて“この仕事に向いているかも”と思ったことが始まりです。その後、通販でシザー(美容師用ハサミ)を買い、昼休みなどに友だちの髪を切ってあげるようになりました。少しずつ上達するのが嬉しかったこともありますが、カットの仕方を変えるだけで顔の印象が変わることが面白くて“これを仕事にしよう”と決意。大好きなカットを基礎からしっかり学ぶため「カットのKANBI」に入学することにしました。
カットの理論と技術があれば、自分のイメージを形にできるということを授業・実習で学んだことで、ますますカットが楽しくなり、時間を忘れて練習に明け暮れる日々でした。そんな自分の「今の力」を客観的に知りたくてコンテストにも積極的に参加しました。いくつかの大会で良い成績を収めたことで自分がやっていることは間違っていないという自信と頑張れば結果はついてくるという確信が生まれ、それが勉強のモチベーションにもなりました。そんな時期を支えてくれたのが先生方。放課後に練習していると、ご自分のサロンワーク経験で得られた実践的な技術を教えてくださることも度々あり、その貴重な助言の一つひとつが私の財産になっています。
『nanuk shibuya』 勤務/美容学科 卒/2018年卒/小学生の頃からクラブチームに所属してサッカーに打ち込んでいた前村さん。将来はスポーツトレーナーや理学療法士など医療系の道に進むことを考えていたが、高校時代にサッカー部の仲間の髪を軽い気持ちでカットしたことがきっかけで美容の世界に興味を持つようになる。自由な校風に惹かれて入学したKANBI在学中は、学内外のさまざまなコンテストに積極的にチャレンジ。1年次に「ASIA BEAUTY CONGRESS 2016 in KANSAI」グランプリを獲得するなど受賞歴多数。同校卒業後の2018年、東京の人気サロン『nanuk』に入社。今年度中のスタイリスト昇格を目指して、日々、精進に励んでいる。大阪市出身。