お客様が求める理想の住まいを提供する住宅メーカーで「積算」を担当しています。「積算」は営業の要望に合わせて、お客様にご提示する家づくりの見積もりを作成します。必要な木材の量、配線やコンセント、建具など家づくりに必要な資材は、設計図面から読み取ります。この時大切なことは「会社に残るお金、つまり利益を考える」ことです。家づくりの資材は様々なメーカーから購入しますが、同じ資材でも金額が異なるため、要望に応じて購入先も考える必要があります。結果として、お客様に納得していただける金額をご提示でき、予想より少しでも多くの利益が残せた時、「積算」としての責任を果たせたと実感できます。
高校生のころはインテリアコーディネーターに関心がありました。先生から「インテリアやデザインだけじゃなく、設計など家づくりについてトータルに学ぶと将来の選択肢も広がる」と教えていただき、建築にも興味を持つようになりました。建築物はマンションや公共施設など様々ですが、「家」を対象とした業界を選んだのは、住む人が快適に過ごす姿をイメージすることが楽しかったからです。就職の際は、現場に出ることも考えていましたが、今は「積算」の仕事にやりがいを感じています。まだ覚えることはたくさんありますが、金額のこと、製品のこと、業者の特徴など、何を質問しても的確に対応する先輩を目標に頑張っています。
建築に対して「建てる」というイメージを強く持っていました。そのイメージを変え、視野を広げることができたのは「空き家活用まちづくりPROJECT」での経験です。岡山県にある寄島町国頭地区では、空き家率が高く問題になっていました。その問題解決に向けたプレゼンテーションに参加。岡山科学技術専門学校の学生だけではなく、岡山県内の他大学の学生と一緒に取り組みました。もちろん学生のアイデアなので実現には至りませんでしたが、1階はお店にして、2階をゲストルームにするといった意見など、家を活用するという発想にとても刺激を受けました。家づくりの魅力を改めて感じたことは、働くうえでのモチベーションになっています。
ライフデザイン・カバヤ株式会社 岡山支店勤務/建築工学科 卒/2016年3月卒/岡山県 山陽女子高校出身(現:山陽学園高校)/「家が寒いのはなぜか」と疑問を持ったことから「家」に関心を持つようになったという原野さん。岡山科学技術専門学校での課題では、自分の母親をイメージして「家にいながら仕事ができる」というコンセプトで展示を行いました。二級建築士国家資格の取得を目標に、建築工学研究科へ進学。常に「家」への思いがあった原野さんは、自然と家づくりに関する道へ進むことになったそうです。働くことはどんなことでも責任があり大変ですが、だからこそ「好きなこと」を大切にしてほしいと話してくれました。