私は主に個人邸の造園・管理をしています。この仕事の魅力はなんといっても、お客様の要望に添いカタチにしていく楽しさと、造った庭を定期的に管理し育てることで、段々と味が出てくる庭を見守れることですね。主に手がけているのは、雑木を使った自然に近い庭。庭はその家の環境によって、向いている植物が違うので、なるべく自然の法則に沿ったカタチで庭を提案していきます。庭は造った時が完成ではなく、年々管理し、良くなっていくもの。お客様とその庭が毎年育っていく様を共有しながら、それぞれの庭の面持ちを話している瞬間がなんとも言えないやりがいを感じます。
私が通っていた埼玉校は周りに緑が多く、造園を学ぶのによい環境でしたね。時間を見つけては、校舎近くにある「さきたま古墳公園」を散策しながら、色々な植物を見て回っていました。造園といっても個人邸から公共の庭など様々。インターンシップで興味のある会社を体験でき、造園以外の資格にも挑戦できるので、幅広く物事を見る力が育まれたと思っています。卒業後に造園家・平井孝幸氏の下で5年間修行をしました。5年間でこの世界で求められるノウハウを徹底的に学びましたが、その基礎を作ってくれたのは紛れもなくテクノ・ホルティだと感謝しています。
父の造園会社に勤務してからは、ガーデニングの賞を受賞したり、仕事で手掛けた庭園をメディアに取り上げていただいたりするなど、造園家として恵まれた日々を過ごしています。そんな私がいつも心掛けていることは、幅広い視野を持って様々なことに興味を持つことです。造園家は目にするもの全てが仕事のヒントになる職業。これからこの業界を目指す学生のみなさんには、造園や植物に関することだけに限らず、できるだけ多くのものに目を配りながら感性を磨いてほしいです。そうすればきっと、思い描いているような未来が拓けるはず。私もまだまだこれから。一緒に造園業界を盛り上げていきましょう。
株式会社誠和造園 取締役/造園コース/1994年3月卒/父の影響でこの道に進んだ由比さん。造園を学ぶなら緑が多く、学習環境に恵まれているテクノ・ホルティ園芸専門学校に入学しようと思ったという。学生時代は学校の周りの公園を散策しながら、造園に活かせそうな資格・自分が興味のある資格に挑戦。卒業後5年間の修行時代を経て、現在は父が経営していた造園会社を引き継ぎ、造園家として活動する傍ら、母校で後進の指導にもあたっている。「自分にできることは全力でサポートするのでテクノ・ホルティ園芸専門学校で待っています!」と造園業界の未来の担い手の育成にも情熱を注ぐ人格者だ。