楽しく積極的にをモットーに、昆虫館で昆虫の飼育やガイド、展示会の企画に携わる柳澤静磨さん。「自分が面白いと思っていることをどう展示に活かせるかを常に考えています」とお話してくれました。
専門学校時代では、生き物が好きな友人たちと、楽しく実習を受けたことが何より成長のきっかけでした。自然環境は様々な生き物が関わり合って存在しています。昆虫だけでなく、昆虫が食べる植物、昆虫を食べる鳥など、幅広い知識を持つことで、より広い視点で自然環境を見ることができるようになりました。
日本を含む世界で7種類のゴキブリの新種を発見し、論文を発表しています。ゴキブリはほとんどの人が嫌いですが、新種発見が記事になると興味を持ってくれる方が多く、興味深いです。僕ももともと苦手でしたが、ダンゴムシのように丸くなるヒメマルゴキブリを見て意外と面白いかもと思い研究を始めました。ゴキブリにも美しい種類がいたり、生態系の中で大切な役割を持っていることを多くの人に知ってもらいたいです。
現在は昆虫館で企画展示に携わり、ちょうどゴキブリ展を開催しています。昆虫嫌いだった子が好きになってくれるなどのプラスの反応も嬉しいですが、「気持ち悪い!」って言ってもらえるのも反応ではあるので、そこから興味に繋げられるような展示を心がけています。「しっかり見たら面白かった」「こんなに種類があるなんて知らなかった」というように、その人の世界が変わったら嬉しいなと思っています。これがやりがいです。