入社1年目の私ですが、1年目の同期や2年目の方にも同じ辻村和服専門学校出身がいます。私は衣裳の縫製の担当で、主に歌舞伎役者さんの衣裳の仕立てやお直しをしています。他にも映画やドラマ、イベント等の衣裳も手掛けます。有名な役者さんの衣裳も仕立てるので、インターネット上やテレビ等で役者さんが実際に着用されている姿を見ることができ、自分の仕事にとてもやりがいを感じます。これから歌舞伎等のお芝居も劇場にて生で観るなど、もっと勉強していければと思います。
辻村和服専門学校1年生の時に学校行事で歌舞伎を観に行く機会がありました。その時、歌舞伎の衣裳の綺麗さに惹かれました。自分の縫ったものがあんなにもキラキラしている舞台で着てもらえたら嬉しいと思いました。学校を卒業後にそのまま系列企業で和裁の仕事をすることも考えましたが、東京で仕事をしたいというかねてからの思いもあり、この仕事を選びました。
家政科等ではない普通科の高校出身ですが、自分の振袖を自分で縫いたい、在学5年間で国家和裁技能士検定1級を取得したいという目標を決めて辻村和服専門学校に入学しました。最初の2年間は慣れることに大変でしたが、2年生の時には目標だった成人式の振袖を仕立てたり、国家検定2級を取得することができました。また3年生からは技能五輪全国大会に出場し、4年生では入賞もできました。張り合いのある同級生にも恵まれ、授業中にみんなで仕立ての競争をするなど切磋琢磨しながら技術を磨くことができました。卒業年次の5年生の時には目標の国家和裁技能士検定1級も取得でき、とても充実した学生生活を過ごすことができたと思います。
身近な目標は、仕事をしっかり覚えることです。学生の時に縫っていたときと手順や縫い方も違います。今はまだ確認しながら縫うことも多いです。周りの先輩方は仕事も早く、さらっと仕立てているので、自分も早くそうなりたいと思っています。将来的には、歌舞伎衣裳の中でも、主役級の方のお仕事を任されるような存在になりたいです。
松竹衣裳株式会社所属/高等師範科 卒/2022年卒