これまで20年以上に渡り、国内企業、外資系企業、弁護士事務所、官庁などで国際ビジネス・国際法務の実務経験を積んできました。現在は本学でそれらの経験を活かした研究・教育を行っています。研究テーマは国際ビジネス法、アメリカ証券取引法、金融商品取引法に関連するものが中心です。最近は証券不公正取引に対する法執行について各国の制度や取り組みを比較することや、インサイダー取引に関するアメリカの最新理論である「シャドートレーディング理論」を研究することに注力しています。ただし、大学は必ずしも専門家を育成する機関ではありません。専門的な研究に携わるのは当然ですが、教育では専門性を追求することよりも、学生が卒業後に社会で直面する法的問題について考える力や取り組む姿勢を身につけられるようにと心掛けています。
授業で心掛けていることを聞いたところ、「実践的な学びを提供すること、積極的に参加できるようにすること、わかりやすく学べるようにすることです」と答えてくれた山本教授。「ケース」の題材を身近なものとして捉えてもらうため、『半沢直樹』のようなドラマのワンシーンを見せることもあるという。授業に学生の回答をリアルタイムに集計できる『Plickers』(プリッカーズ)というアプリを取り入れていることもユニーク。あらかじめ学生に配布したカードをアプリで読み取ることにより、学生が発言・参加しやすくしているそうだ。
法律科目はとっつきにくいというイメージを持つ人も多いと思いますが、意外と身近な問題を扱います。オープンキャンパスに参加し、ケースメソッドを使用したアクティブラーニングの授業を体験してみてください。
専門:国際ビジネス法、アメリカ証券取引法、金融商品取引法。学歴:慶應義塾大学(経済学士、法学士)、Vanderbilt University Law School(法務博士)、The University of Iowa College of Law(法学博士修了)。職歴:ニューヨーク州弁護士、東京電力、米国法律事務所(ニューヨークオフィス)、金融庁・証券取引等監視委員会、神谷法律事務所、LINE株式会社(法務部長)など。2022年4月より現職。