重力波データの解析で、宇宙の謎の解明
デザイン・データ科学部 デザイン・データ科学科 髙橋弘毅先生
「重力波」って、知っていますか?
トランポリンの上に人が乗るとその面がへこむように、宇宙でも質量持つ物体が同様に時空をゆがませます。
さらに、質量を持った物体が、加速度運動をすると、その物体の運動による時空の歪みの変化が、湖の湖面の表面に石を落としたかのように「さざ波」のように波動となって、光の速さで伝わります。これが重力波です。
星同士の合体や爆発、ブラックホールの誕生などの劇的な現象が起こった場合に比較的大きな重力波が発生するため、それを観測し、解析することで、まだ判明していない宇宙の謎の解明につながると期待されています。
しかし、僕らの地球がある銀河内で星が合体したり爆発して重力波が発生しても地球にはとても微弱な信号しか届きません。
重力波の存在自体は、20 世紀の物理学者・アインシュタインが100 年以上前に予測していましたが、世界で初めて重力波の観測に成功したのは2015 年で、まだまだ発展途上の分野といえます。
私が携わるミッションは、岐阜県にある大型低温重力波望遠鏡「KAGRA 」で収集した膨大な量のデータから、重力波の信号を取り出すための新たな手法の確立。
重力波を見つけ出すことは、広い砂漠から一粒の宝石を見つけ出すのと同じくらい大変なことですが、人類にとって未知なる世界の発見につながる、可能性とロマンに満ちた研究であり、今後も試行錯誤を繰り返しながら進めていきたいと考えています。もっとも、研究対象となるのは宇宙物理学の分野にとどまりません。
私の専門分野はAI( 人工知能)や機械学習、信号処理などの情報技術を基盤としたデータ処理・分析手法の開発全般であり、教育、医療、安全運転支援、スポーツ科学、社会での課題の解決など多くの分野の研究に共通しているのです。
情報通信技術が飛躍的に進歩し、膨大で多様なデータ( ビッグデータ)がリアルタイムで生成・蓄積されている昨今、データを活用し、人類の知識や経験だけでは到達しえない未知の知見や理論を見出すことは世界的な課題です。
そのための処理・分析方法の開発は、今後もさらに需要が高まる研究分野であると実感しています。
トランポリンの上に人が乗るとその面がへこむように、宇宙でも質量持つ物体が同様に時空をゆがませます。
さらに、質量を持った物体が、加速度運動をすると、その物体の運動による時空の歪みの変化が、湖の湖面の表面に石を落としたかのように「さざ波」のように波動となって、光の速さで伝わります。これが重力波です。
星同士の合体や爆発、ブラックホールの誕生などの劇的な現象が起こった場合に比較的大きな重力波が発生するため、それを観測し、解析することで、まだ判明していない宇宙の謎の解明につながると期待されています。
しかし、僕らの地球がある銀河内で星が合体したり爆発して重力波が発生しても地球にはとても微弱な信号しか届きません。
重力波の存在自体は、20 世紀の物理学者・アインシュタインが100 年以上前に予測していましたが、世界で初めて重力波の観測に成功したのは2015 年で、まだまだ発展途上の分野といえます。
私が携わるミッションは、岐阜県にある大型低温重力波望遠鏡「KAGRA 」で収集した膨大な量のデータから、重力波の信号を取り出すための新たな手法の確立。
重力波を見つけ出すことは、広い砂漠から一粒の宝石を見つけ出すのと同じくらい大変なことですが、人類にとって未知なる世界の発見につながる、可能性とロマンに満ちた研究であり、今後も試行錯誤を繰り返しながら進めていきたいと考えています。もっとも、研究対象となるのは宇宙物理学の分野にとどまりません。
私の専門分野はAI( 人工知能)や機械学習、信号処理などの情報技術を基盤としたデータ処理・分析手法の開発全般であり、教育、医療、安全運転支援、スポーツ科学、社会での課題の解決など多くの分野の研究に共通しているのです。
情報通信技術が飛躍的に進歩し、膨大で多様なデータ( ビッグデータ)がリアルタイムで生成・蓄積されている昨今、データを活用し、人類の知識や経験だけでは到達しえない未知の知見や理論を見出すことは世界的な課題です。
そのための処理・分析方法の開発は、今後もさらに需要が高まる研究分野であると実感しています。