私が重視するのは教室での「講義(座学)」と「現場体験(フィールドワーク)」のバランス。昨年は玉ねぎ農家さんの畑に訪れ、農業体験をさせていただきました。毎日の食卓に並ぶ農作物にどれだけの手間がかかっているのか。農家さんは年間どれほどの量を栽培し、どこに配達されていくのか。実体験を通じて学びを深めました。このフィールドワークをきっかけに、学生たちは農家さんの仕事の手伝いをしたり、大学祭では玉ねぎを自分たちで仕入れて販売したりするようにもなりました。私が大切にしているのは、学生たちが主体性をもって動きたくなる「きっかけづくり」。仕事の面白さはもちろん、商売の難しさや思い通りにいかないことを含め、楽しみながら社会や経済の仕組みを学ぶ。そのような取り組みを心がけています。
現場を大切にするようになったのは、学生時代の経験から。ぜひ社会の現実を五感で学んでみてください
「やはり入学当初は、指示を待っている学生が多かったです」と、海邉先生。はじめは何をしたらいいか分からない学生たちも、少しずつ自信を持てるように話しかけているそう。例えばスポーツに打ち込んできた学生なら「レギュラーをとるために、どうやって練習してきた?」など身近なことから問いかけ、「それなら、ここでもできる」と勇気づける。学生たちの行動に直接指示を出すことはせず、大きな間違いをしないように常に見守る。そうすることによって、学生たちの自主性が育まれ、自身を持って前向きに学ぶようになっていきます。
学生たちは何に興味を持ってもらえるかは分からないので、なるべく多くの「学びの場」を提供しています
私は「勉強しろ」という言葉が好きではありません。ただ知識を増やすのではなく、現場でこそ得られることが世の中にはたくさんあります。皆さんの将来の選択肢が広がるよう、様々な機会を用意してお待ちしています。
学生時代はバックパッカーとして、「百聞は一見に如かず」を実感。社会人として産学官を幅広く経験。
専門分野:環境学、経済地理学、科学技術政策
京都大学農学部生物生産科学科を卒業後、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程へ進学し、人間・環境学を修める。新卒で総合商社に入社。国立研究開発法人科学技術振興機構などを経て、2024年4月より学校法人富士大学教授に就任。社会人として東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻博士後期課程を修了。博士(環境学)
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。