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安全安心な交通インフラシステムの構築を目指して

理工学部 交通システム工学科 准教授 齊藤 準平
安全安心な交通インフラシステムを構築するためには、構造材料・劣化機構・補修・補強技術の研究開発、点検・モニタリング・診断技術の研究開発、アセットマネジメント技術の研究開発、情報・通信技術の研究開発等を行っていく必要があります。

現在、コンクリートの劣化要因の中で最も多くの構造物が割合を占める塩害劣化を対象に、交通荷重の繰り返しに伴い疲労損傷が生じたコンクリートの塩分浸透機構の解明に関する研究をしています。PRC構造は、プレストレストコンクリートの利点を経済的に得られることから、多くの橋梁構造に適用されています。PRC橋の構造機能を持続させ安全性を確保するためには、はり下縁域の鋼材腐食度診断が極めて重要となります。しかし、PRC構造はプレストレスと、活荷重通過の繰返しが塩分浸透抵抗性の挙動に複雑に影響し合うため、それら影響を考慮した評価式でなければ正しい診断は行えません。そこで、プレストレスを繰返し付与したコンクリートの電気泳動試験から供試体中の塩分濃度分析と拡散係数の算出によって、①プレストレスと塩分浸透抵抗性の挙動解明、②適切な評価式構築のための検討データの蓄積、に取り組んでいます。本研究結果はPRC構造の鋼材腐食度診断式の構築への重要な足がかりになり、当該診断式のスクリーニングへの活用は、腐食進行箇所の迅速な絞込みと即時塩害劣化対策への応用が期待できます。

コンクート構造物に対する火災に関する研究では、特に車両火災が起きた場合の火の温度は、条件によっては最高温度が1200℃近くまで上がります。交通インフラでの火災事故は、コンクリート構造物に機能低下の影響を及ぼすことから、道路の早期復旧が難しくなり、交通網に大きな影響を及ぼし兼ねなません。そこで、高温を受けた後のコンクリートの使用性能を検討する目的として、加熱条件を変えた供試体に対する高温加熱試験を実施し、それらの力学挙動の解明に取り組んでいます。

そのほかにも交通インフラを取り巻く諸問題の解決を目指し、主に工学的材料である『コンクリート』を研究対象として、構造工学、材料工学、維持管理工学に関する研究に取り組んでいます。日々、多くの学生が実験に勤しんでいます。皆さんも一緒に研究してみませんか。
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