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私立大学/東京・福島・千葉・神奈川・静岡

ニホンダイガク

特殊な反応場を利用して環境に優しく化合物を合成する!

理工学部 物質応用化学科 教授 青山忠
 シリカゲルやアルミナは表面に沢山の穴が空いています。この穴の中に、反応に用いる試薬や触媒を分散させたものを担持試薬と呼びます。担持試薬を用いた反応は従来行われていた反応に比べると、反応の加速化、反応の制御(位置選択的・立体選択的)、再生再使用が可能である、など様々な利点が挙げられます。当研究室では、今まで担持試薬の特徴として注目されていなかった「反応が穴の中で進行している」という特徴に着目して、新しい環境に優しい高効率有機合成反応の開発を行っています。
 例えば、酸と塩基は混ぜると中和してしまうために今まで同一の反応容器内で酸触媒、塩基触媒として用いることが不可能でしたが、酸と塩基をそれぞれ別の無機固体の穴の中に存在させて担持試薬として用いると、同一の反応容器内に入れても酸と塩基は互いに接触しなくなるために共存することができることを発見し、酸・塩基共存反応系を初めて開発し、医薬や生理活性物質を従来よりも高効率で合成することに成功しています。また、この特徴を応用して今まで一つの容器内で一つの反応しかできなかった所を、一度に連続した四つの反応を行うことにも成功しました。

担持試薬を用いて複数の反応を同一容器内で行う利点は、
 1.操作回数を減らすことができる
 2.反応に要する時間、溶媒、エネルギーの節約が可能である
 3.トータル収率が向上する
 4.反応後ろ過だけで試薬と触媒を分離できる(金属廃液を出さない。環境に優しい。)

と言った点です。
これは現代有機合成に求められている事柄を克服するものであり、この研究の発展は地球環境保護に大きな影響を与えるものです。
日本大学(私立大学/東京・福島・千葉・神奈川・静岡)
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