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  • 上田 賢志 教授(応用微生物学)

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ニホンダイガク

こんな先生・教授から学べます

微生物の共生関係について研究する先生

応用微生物学
生物資源科学部 
上田 賢志 教授
先生の取組み内容

クマノミとイソギンチャクのように、共生関係にある動植物は広く知られています。では、地球上の生命で最も数の多い微生物にも、こうした共生関係は存在するのでしょうか。私は、土壌などに生息する放線菌について実験を繰り返し、ユニークな共生関係を発見しました。放線菌Aは、生きるために必要な鉄分を取り込もうと、自分の周囲にワナのような化合物を仕掛けます。ところが放線菌Bはこのワナを拝借し、ちゃっかり鉄分を補給してしまうのです。Aにとってはとられ損のようにも見えますが、ワナ目当てに菌が集まることで微生物のコミュニティが繁栄し、相互に利益があるとも考えられるでしょう。私はこうした微生物同士の相互関係を見いだし、そのメカニズムを解明することで、微生物の探索や定着に応用したいと考え、研究の深化を進めています。

微生物の世界はそのほとんどが未知の領域であり、あらゆるところに新しい発見が潜んでいます

授業・ゼミの雰囲気

授業でも研究でも、学生自らの気づきや自由な発想を大切にし、そのためのサポートを行っています。

人の役に立つ微生物について、その魅力をさまざまな角度から伝えたいと願っている上田先生。授業では個々の微生物の話であっても、それらが徐々に学生の頭の中で繋がるように筋道を立てて話し、「なるほど、そういうことか」と、学生自ら気づけるような講義の体系にしたいと考えているそうです。一方研究室では、なによりもオリジナリティを重視。基本的な技術や知識では学生をサポートしながらも、自由な発想で個性的な取り組みができるよう、研究室の雰囲気づくりに配慮しています。

学生同士の熱のこもった議論がやまない、そんな空気感に満ちた研究室にしたいと願っています

キミへのメッセージ

研究に正解はない。疑問も答えも自分で見つけにいくのが研究。

試験勉強と違い研究に「正解」はありません。「なぜだろう」という疑問に対し、自分から答えを探しに行くのです。それは興奮に満ちた冒険の旅です。ぜひその入口に立つ時を楽しみに、がんばってほしいと思います。

ステイホームの間は私も自宅のベランダで放線菌を集めていました。研究の題材は身の回りに沢山ありますよ

上田 賢志 教授

東京大学農学部農芸化学卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士後期課程修了、文部省日本学術振興会特別研究員、日本大学生物資源科学部教授。

※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。

この先生・教授から学べるのは…

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