プラズマテレビの技術を使って、植物工場におけるレタスの成長速度をアップさせる技術を確立した梶山 博司先生。光に反応する植物の潜在的な力を解き明かそうとする梶山先生とゼミの学生さんにお話を聞きました。
プラズマテレビが発する光の点滅は、光合成周期に似ています。プラズマテレビの光を活用して、夜間も植物の睡眠を妨げることなく光合成を促すことで、栽培日数の半減に成功。ほかにも果物をより甘くする、藻類の成長を速めるなどの研究を展開中です。これらの技術は、創薬やバイオエネルギー、宇宙農業にまで幅広く応用可能で、実際の研究過程を通してデータ分析・管理する実務能力、ビジネスへとつなげていく総合力も培われます。
私が手がけているのは微細藻類ユーグレナの高速栽培です。ユーグレナとは化石燃料に代わるバイオ燃料として期待されるもの。しかもCO2の吸収率がすごく高いので、脱炭素社会のキーワードともいわれています。将来はこの研究室で培った「農業を科学する」視点を活かし、バイオエネルギーの開発のように、農業と新たなビジネスを結びつけ、未来社会にふさわしい新たな可能性を感じさせる仕事ができたらいいなと考えています。
研究室のレタスや藻類の栽培管理にあたって、僕はインターネットによる管理システム構築を主に担当しました。僕らの研究室の魅力は、多彩な学びが揃う総合大学のメリットを活かし光や植物のことだけでなく、デジタル技術も含めて研究のために必要なことは欲張りに挑戦できるところ!卒業後はここで磨いたIoTの技術を駆使して、未来の農業にも必要とされるデジタルネットワークの管理システム構築に携わりたいと考えています。