福祉は社会的支援を要するウェルフェア(Welfare)から、すべての人を対象とするウェルビーイング(Well-being)に変わっていきます。超少子高齢社会に対応し、地域に暮らすすべての人が安心して暮らせるまちづくりの要となる存在が社会福祉士です。2040年以降は全人口に対する高齢者の割合が40%を超え、家族を含めると60%~70%が高齢者福祉の利用者となると予測されています。少子化問題に加え地域と行政、民間企業、社会福祉を横断した課題解決を図る人材育成が求められています。社会福祉士は今後、地域をつなぐコンサルタントのような役割を担うとともに、経済、行政分野においても地域課題解決に向けて能力を発揮することでしょう。すべての人が安心して暮らせる地域づくりに寄与する人材を育成し「明るい福祉」をめざしたいと考えています。
難波教授の担当授業では、福祉政策の動向と課題を理解するとともに社会福祉関連施策や包括的支援について学修。福祉サービスがどのように供給されているのか、その利用の過程について理解を深めながら福祉施策を国際比較し、日本の特性について学んでいきます。同時に、福祉政策の国際比較の視点から、日本の福祉政策の特性について理解することを目標としています。福祉サービスを支える理論を学ぶことを目的とし、福祉政策を支える視点としてその概念や理念を理解し、人々が生活していく上でのニーズと福祉政策の過程を結びつけます。
福祉は、貧困や身体的・精神的に困っている人を助けるだけでなく“誰もが今の状態より良くなるよう成長できる社会の実現”であると考えます。福祉課題は地域課題。すべての人を対象とした福祉をともに学びましょう。
専門分野/社会保障、地域福祉、地方財政、地域経済
略歴/北九州市立大学 大学院社会システム研究科博士後期課程修了。専門分野は社会保障・地域福祉・地方財政・地域経済。特に、子どもやシニアが活躍できる観光やまちづくりについて研究に取り組む。学会活動では、中四国商経学会会長を務めている。