私の仕事は、職人さんをはじめとする多くの仲間と共に建物を作る現場の管理です。上棟の時や、足場が解放されて建物の全貌を現した時など、仕事の中で感動する、達成感を感じる瞬間は多々ありますが、竣工の際は着工からの数年分の思いが溢れ出るので格別です。また、私たちの仕事は職人さんなど、その道のプロを相手にしています。そのうえで必要となるのがコミュニケーション力。職人さんに動いてもらうには、日頃からの関係性が大切になります。そこで私が大切にしているのが挨拶です。挨拶をすると自然と会話がスムーズになり、職人さんと仲良くなれます。また、挨拶からその人の様子が分かるので、安全管理という点でもとても重要です。
学生時代は、専門知識を高めるために資格取得に力を入れていました。3年次に初めて国家試験(宅地建物取引士)に挑戦したときは、アルバイトやその他の授業との両立が大変でしたが、先生のサポートもあり無事に合格。そうして在学中に勉強した建築関係の知識は、今仕事をする中でもとても役立っています。また、私はオープンキャンパスに参加して、先生と学生の距離が近いことに魅力を感じて入学を決めたのですが、実際に国家試験に向けたサポート以外にも就職活動のことなど、本当に親身になって相談に乗ってくれたのが心強かったです。ゼミの担任とは、入社してからも話を聞いていただくことがあり、感謝しています。
建設業界でもDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する動きはありますが、新しいものを使うことにハードルを高く感じてしまう人が多いのも事実です。だからこそ、率先して新しいことに取り組める若手が活躍できる環境にあると感じています。また、学校を選ぶ際、私はオープンキャンパスに参加して、大学ごとの雰囲気を肌で感じるようにしていました。学習内容を知ることはもちろん大事ですが、授業とアルバイトの両立についてなど在学生に質問して、どんな学生生活を送れるかイメージしながら進路を考えるといいと思います。
株式会社淺沼組勤務/美術学部建築学科 卒/2022年卒/對馬さんが建築業に興味を持ったきっかけは、大学3年生の頃、自宅への帰り道で建設中の大型球場を見て、自らも建物を身近に感じながら仕事をしたいと思ったからだそう。現在勤務する会社へは、官庁や民間の工事など多種多様な建築を経験できることに魅力を感じたという。そして今後の目標は「今は上司や職人に教わりながらがむしゃらに仕事をしていますが、少しでも早く知識・技術を身につけて人から頼ってもらえるような人になりたいです」と教えてくれた。