この園に勤めて15年近くが経ちます。幼稚園だった園が8年前に認定こども園に移行したり、役割がクラス担任から学年主任になったりと、いろいろな変化がありました。しかし、集団で育っていく子どもたちの姿を見る喜びや、保護者の方と心が通じた、共通理解ができたと思った瞬間の嬉しさは変わることがありません。一方で、共働き家庭が増えるなど時代が変化していることも確か。時代に合った子育て支援の方法を深く学びたいと思い、この秋から東洋英和女学院大学の大学院に入学しました。仕事との両立は大変ですし、学ぶ内容も難しくて苦労の連続!でも、好きな仕事に役立つ学びだから頑張れます。学びを通してもっと視野を広げたいですね。
総合演習の授業で「すくすく村」という畑のプログラムを選択、野菜を育てながら自然教育の方法を学びました。収穫祭では実行委員となり、先生方に招待状をお送りしたり、当日のプログラムを決めて運営したり。担当が厳しい先生で、うまくできた!と思った招待状にダメ出しされて作り直したことも、今となってはいい思い出です(笑)。今の園にも畑があります。手を掛けて植物を育てる大切さを子どもたちに伝えるときに、大学での経験が生きています。また、先生の厳しくも温かい指導のおかげで、社会で働き続けるために必要な強さが身についたと感謝しています。今でも付き合いが続くよい仲間たちとの出会いも、大学時代の貴重な財産です。
担任の先生に憧れて、幼稚園時代から幼稚園教諭になりたいと思っていました。そして保育子ども学科に入学。だから専門の授業には積極的に取り組みましたが、専門以外の学びが無駄に感じたこともありました。しかし働き始めてから気付いたのは、意味のない授業はないということ。多様な子どもや保護者と関わる保育や幼児教育に携わる上で、無駄な知識はありません。また、重要性をそれほど強く感じていなかった授業が、保護者との会話の内容や今の園が実践しているインクルーシブ保育にとても役立っています。好きな分野を選んで一生懸命学ぶことはもちろん、専門とは関係なさそうなことにも積極的に取り組むことが、将来きっと役に立つはずです。
認定こども園 相模女子大学幼稚部/人間科学科 保育子ども専攻(現 保育子ども学科)/2009年卒/「じっくり学びたい」という思いで、在学中はあえて幼稚園教諭免許取得1本に絞った小板さん。就職後に独学で保育士免許を取得、現在も大学院で学び続けている。研究テーマは「子育て支援」。大学院も東洋英和女学院大学を選んだのは「帰りたい場所だったから」。懐かしい母校での学びは、苦労も多いとのこと。「今は4科目を履修しているのですが、予習復習は必須。そのための本を読むだけでも大変です」。せっかくの学生時代を無駄にしたくないと、他大学でのシンポジウムにも積極的に参加。視野を広げ知識を深めながら、2年間での修了を目指している。