大学卒業と同時に現在の施設に就職し、8年間相談員として働いています。相談員の仕事は主に施設入居についてご相談を受けることです。入居を希望されるご本人やご家族は、不安になっている場合が多いので、まずしっかり話を伺った上で、行政や法制度などの知識を元に必要な支援を考え入居までサポートしていきます。相談にいらして初めは暗い顔つきだったご家族の表情が柔らかくなっていくのを見たり、「安心して好きなことができるようになった」「相談して良かった」と言っていただいたりするととてもうれしくなりますね。こちらの情報提供のしかたが、ご本人、ご家族の先行きに大きく影響するので、そこもやりがいにつながっています。
母が看護師で父が理学療法士だったので、医療福祉の分野には自然と興味をもっていました。また祖父母と同居しており2人のことが大好きだったので、高齢者に関わる分野で働きたいという気持ちも強かったんです。社会福祉士という仕事があることを知ったのは、高校生の進路選択で“自分に何が適しているか”を考えた時。人の話を聞くのがとても好きでしたし、人として誰かに必要とされる仕事をしたいと思っていろいろ調べてこの資格を知りました。当時はこういう仕事があるならやってみたいなと漠然と考えていましたが、自分の興味のある分野で探していたからこそ出会えたと今は思います。
福祉の分野は現場で直接的介護を行う介護福祉士のイメージが強いですが、社会福祉士やケアマネジャーなど相談支援、デスクワークが仕事の中心になる職種もあります。自身の福祉に対する思いや体力などを考えて、職種を選択できる分野だと思います。最初は介護職で入っても、体調や年齢によって相談職にシフトしてスキルアップしていく方も多いです。私自身は大学で社会福祉学科の社会福祉コースへ入学しましたが、介護の知識があったほうが、より必要な支援と結びつけることができると考え、入学後に介護福祉士の資格も取りました。福祉大は入学後でも将来を見越してそうした選択ができて、やりたいことを後押ししてくれる大学だと感じています。
社会福祉法人東北福祉会せんだんの里特別養護老人ホーム勤務/総合福祉学部 社会福祉学科社会福祉コース/2012年3月卒/施設相談支援係として8年間勤務。東北福祉大学社会福祉学科の学生の実習指導も担当している。プライベートでは2018年3月に結婚。「家庭をもちながら社会でも活躍している母のような女性になることが目標です」。