食品メーカーで培った経験に基づき、開発のプロセスや技術を伝える授業に力を入れています。長年担当した冷凍ギョーザの開発では全国のお店を食べ歩き、おいしいギョーザをつくるために試行錯誤し、原材料や製法などを具現化していきました。授業では「誰がいつ、どんなシチュエーションで食べるのか」を想定し、おいしさ・食の安全性・使いやすさなど、さまざまな視点から食を考えるスキルを習得します。同時に食品ロス、人口増加や気候変動による食糧危機といった社会課題解決に取り組み、いかにイノベーションを生み出すかも重要な研究テーマとして取り上げます。多くのひとに食べてもらえるように、商品の魅力、開発のストーリーを発信し、価値を高めていく手法についても指導しています。さまざまな角度から「食」を見つめてほしいと思っています。
顧客ニーズと食品ロス、気候変動など社会的課題を並行して考える指導を心がけています
渡邉教授は、講義で伝えたことを実際に体感することが一番の学びになると考えています。例えば、先日、食品メーカーから「油揚げを海外で販売する際、外国人向けの調理法を考えてほしい」との依頼を受けたそうです。そこで、学生が中心になって斬新でユニークな提案を行い、企業から高い評価を受けました。また、ターゲットを意識した開発を目的に、学内食堂のメニュー開発にも取り組みました。フィードバックと改善を繰り返すプロジェクトも実施。講義と実技を連動させ、いかに学生の興味を惹きつけるかを考えながら授業を進めています。
学生が「食」を楽しく学べるように、さまざまな角度から授業を展開しています
食べ物に興味を持っている。おいしいものが大好き。つくることが好き。どれかひとつでも当てはまる人なら向いています。そして、相手のことをどれだけ思えるかということも食品開発の世界に必要とされるスキルです。
実技も取り入れた授業を展開する渡邉教授
京都大学農学部卒業、同大学大学院農学研究科(食品工学専攻)修了。味の素(株)に入社。在職中、広島大学大学院生物生産学部で博士号を取得。長きにわたって研究者として冷凍食品やベーカリー、油脂、惣菜などさまざまな食品開発に従事。ロングセラーとなった大ヒット商品の開発にも携わった。2024年に帝塚山学院大学に実務家教員として招かれ、教鞭をとっている。
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