さまざまなデータに応用数学の手法を用いてアプローチし、数値上の性質や規則性、または不規則性を見出す学問が『統計学』です。私の研究テーマは、時系列データを用いた数理モデルの逐次型推定で、現在は株式のデータから株価変動の背後にある数学的なモデルを特定する研究に取り組んでいます。中でも私が考案しているのは、オンライン型の推定手法。過去のデータも考慮した「推定の方程式」をあらかじめ用意することで、新しいデータのみをリアルタイムに取り入れアップデートすることができます。過去・現在・未来という一連の流れを扱うことができるのが統計学の面白さだと思っていて、場合によってはたくさんの人の命を救うこともできる学問です。本学では自由にテーマを選んで学ぶ機会もあるので、皆さんの好きなことに取り組んでみてください。
清水助教が授業を行うのは、自然豊かでゆったりとした雰囲気の坂戸キャンパス。研究に集中できる恵まれた環境の中、学生たちは伸び伸びと学んでいます。一人ひとりに合った学びの方向性を提案したり、一つの分野を集中的に学ばせたりと、楽しく学ぶためのきめ細かいケアが魅力。ICT系への就職を希望する学生が多いことから、プログラミングに慣れるためにPythonを用いた研究に取り組んでいます。金融系から学習システムサービスなどの教育系まで、幅広い分野でのICT系企業への就職を目指し、学生たちの勉強に励む姿が見られます。
体験授業では身近なAIであるチャットボットを取り上げ、Pythonでテキストファイルを作りました。プログラミングに慣れ親しむことで、応用数学にも興味がわくと思います。ぜひ本学で一緒に学びましょう。
専門:統計学
略歴:2012年大阪府立大学工学部数理工学科卒業。2014年九州大学数理学府数理学専攻修士課程終了。2017年同博士課程終了。工学部での就職活動中に保険分野の「アクチュアリー」という職業を知ったことがきっかけで統計学に興味を持ち、大学院に方向転換。以降、統計学を専門に研究を続けている。