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上智大学、国際原子力機関(IAEA)と協力に関する覚書を締結
2025/4/8
2025年2月20日、オーストリア・ウィーンに本部を構える国際原子力機関(IAEA)より外務省賓客として来日したラファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長が四谷キャンパスを訪問し、上智大学との今後の連携に向けた「協力に関する覚書(Practical Arrangements)」の署名式および在学生との交流の機会が設けられた。



グロッシー事務局長は2月18日から20日までの3日間で訪日。新潟県、福島県の原子力関係施設の視察や、総理大臣、外務大臣、経産大臣、環境大臣との会談、経団連での講演といった多忙な日程の合間を縫っての上智大学訪問となった。



訪問のきっかけとなったのは、今年1月の曄道佳明学長によるウィーンのIAEA 本部訪問で、事務局長特別補佐官の金子智雄氏と面会し、上智大学学生をIAEAにインターンシップ派遣することの可能性を協議したことが契機となり今回の交流が実現した。



署名式には、上智大学から曄道学長、伊呂原隆学務担当副学長、岡田隆学術交流担当副学長が出席。IAEAからはグロッシー事務局長、金子事務局長特別補佐官、ディエゴ・カンダノ事務局長付シニアアドバイザーが参加されたほか、在ウィーン国際機関日本政府代表部の海部篤特命全権大使も立ち会った。



協力に関する覚書の締結に際し、アトムの力を応用し、我々の日々の生活にどのように役立てていくのか、また国際社会への貢献を目的とし、今後、上智大学とIAEAが人材交流や研究活動をはじめとするさまざまな面で協働していくことを両者で確認したのち、覚書への署名が行われた。



続く在学生との交流会には、国際関係論や環境分野を専攻する学生を中心に、15名の大学院生と若手研究者が参加。国際協力人材育成センター所長の植木安弘特任教授の司会進行のもと、グロッシー事務局長よりIAEAの活動内容を概説する基調講演が行われた。
講演では、核兵器の拡散防止を代表とする国際安全保障や原子力エネルギーの安全強化といった一般に広く知られているIAEAの取り組みに加え、途上国での放射線による癌治療へのアクセス強化や、食料・農業分野での環境負荷改善を目指す原子力技術開発、海洋プラスチックの追跡やリサイクル時のアトムの応用技術の活用促進にも取り組んでいることが紹介され、医療関係者、科学技術者など機関外のさまざまな専門家と連携しながら地球規模の課題解決に向けたプロジェクトを推進していることが紹介された。



後半の懇談では、アフリカ地域でのがん治療支援状況や、福島ALPS処理水の環境データ開示の手法、島嶼地域や発展途上国での持続可能なエネルギー確保に向けた小型モジュール炉(SMR)の活用、IAEAの活動に非協力的な国や地域との連携策について等、様々な背景の学生がそれぞれの立場・角度から質問を投げかけ、一つ一つの質問やコメントに対し、事務局長から現状の問題点や今後の展望を含めた具体的な回答があった。



交流会を終えて、グロッシー事務局長からは「国際協力や国際機関との連携に積極的に取り組む大学で学び、研究できることは非常に恵まれています。この環境や機会を活かし、将来に向けて引き続き努力されることを期待しています。またぜひお会いしましょう」という言葉があり、閉会となった。



上智大学は、今回の協力に関する覚書の締結により、インターンシップ協定の締結や更なる連携強化に向けて、引き続きIAEAと共に取り組んでいく。



■詳細リンク先(https://www.sophia.ac.jp/jpn/article/news/topics/250311_iaea/)
上智大学(私立大学/東京)
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