佐藤製薬の品川研究開発センターで、製剤の研究をしています。製薬会社の研究職と聞くと、創薬など新薬開発のイメージが強いと思いますが、既存の製品に対してお客様から日々寄せられる声を反映させるべく、より飲みやすい形状や口当たりにするなど、常に改良を進めるのも研究職の大切な役割。ここにも仕事としてのやりがいを感じています。実は研究と一口に言っても、机の上や実験室の中だけで行えるわけではありません。社内の関連部門と密接に連携しながら意見を求めたり、社内でモニター調査をするなど、アタマよりカラダを動かすことも多いので、大学の研究室で先生方に指導を受けながら、仲間と頑張った経験が役立っていると感じます。
もともと薬剤師に対して「薬のプロ」という、医師と異なる存在感や魅力を感じていたこともあって、大学へ入学した当初は、いわゆる薬剤師として病院や薬局で働くイメージしかもち合わせていませんでした。研究職へ進んだきっかけは、「薬剤学」という薬学部にしかない製剤を対象にした研究室を選択したこと。ここから徐々に研究への関心が高まっていきました。大学の研究室では、化粧品の中に含まれる物質がどのように皮膚を透過するかを探る「経皮吸収」に関する研究をしていたことから、就職活動を進めていくなかで、スキンケア製品や化粧品などの分野にも力を入れている佐藤製薬に就職したいと考えるようになりました。
佐藤製薬は、総合感冒薬であるストナや栄養ドリンクのユンケルなど、お客様が薬局やドラッグストアで購入することができるOTC医薬品が主流ですが、今後は医師の処方箋が必要な医療用医薬品もより拡充していく方針です。これからは医療分野での貢献も視野に、日々知識や経験、実績を積み重ねていきたいと考えています。
佐藤製薬株式会社 品川研究開発センター 製剤研究部勤務/薬学部卒/2015年卒