研究テーマは「自律訓練法」や「マインドフルネス瞑想法」といったセルフコントロール技法によるストレスマネジメントです。忙しい毎日の中で、私たちの頭は次第に目の前の「やるべきこと」や将来の「あるべきこと」で一杯になり、「今ここ」にいる自分は「何を感じているのか」「どうしたいのか」といった心や体の声を無視しがちになります。今ここにいる自分を思いやり、大切にすることができなければ周りの人にも思いやりを持って関わることができません。もともと私自身がストレスを溜め込みやすいタイプでした。大学の授業で自律訓練法を知り毎日練習していくうちに、体調が改善し気持ちが落ち着いてくるという効果を実感。そのことが研究のきっかけになりました。
ゼミではどんな時に人はストレスを感じるのか、その時心や体では何が起こっているのか、学生たちが体験をもとに話し合います。また、ストレスで心や体の調子を崩すプロセスや、上手くいかない時に自分を追い込むようになる悪循環の仕組み等のストレス理論について学習。その後ストレスの対処法として認知面(考え方を検討する)、行動面(行動を変えてみる)、身体面(身体を休める)へのアプローチが紹介され、実践します。「ストレスマネジメントを実践して、自分や周囲を大切に扱うことを学んでほしい」というのが近藤先生の思いです。
心理学を学べばすぐ人の心がわかるものではなく、様々な可能性について仮説を立て、一つ一つ検証しています。皆さんも様々なことに疑問を持ち、仮説を立て考えてみてください。その姿勢は将来の財産になります。
早稲田大学文学研究科心理学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。様々な大学で非常勤講師を務めると共に、心療内科クリニックなど臨床現場でカウンセラーとして勤務。2017年駿河台大学心理学部講師として入職、2019年同大学准教授。趣味は音楽。中学時代に入った吹奏楽部で楽器の音色の美しさ、全員で1つの音楽を作り上げる魅力にはまり、大学時代や社会人になってからもオーケストラ団体に入り音楽活動を続けている。