日本の法律の源流はどこにあると思いますか。実は古代ローマにあります。日本の近代法は明治期にヨーロッパの法を手本にしたことから始まるのですが、その源流がローマ法だと言われています。古代ローマから現代日本へ、私たちに関わりのある法律がどのような変遷を辿ってきたのか。法の歴史を紐解くことが私の研究テーマです。現代の法律の成り立ちや歴史的背景を知ることで、法改正の議論などに役立てたいと考えています。一方、授業では、公務員志望者に向けて民法や時事的な法律問題をわかりやすく解説することを心がけています。公務員試験に必要な知識はもちろん、AIや空き家などの社会問題と法律の関係を読み解くことで、法律から物事を考える力を育みます。法律を少しでも身近に感じてもらい、将来に役立つ力を身につけてほしいです。
公務員試験や宅地建物取引士などの資格試験に向けて、民法をはじめ法律全般を指導する後藤先生。ゼミでは、知識を伝えるだけでなく、空き家問題といった身近な社会課題を取り上げ、様々な視点から議論する機会もつくっています。空き家を放置すればどのような問題が起こるのか、空き家を有効に活用する方法はあるのか、現在の法律に課題はあるのかなどを考え、社会課題と法律の関係への理解を深めていきます。こうした経験は、公務員試験の面接やグループワークにおいて自分の意見を発信する力を鍛えることにもなると後藤先生は話します。
公共経営専攻は少人数制なので、個別で指導する機会が多く、一人ひとりを丁寧にサポートしています。若い教員を中心に相談しやすい環境づくりも行っています。公務員をめざすなら、ぜひ本学で一緒に学びましょう!
専門分野:民法、西洋法制史、ローマ法
神戸大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。四天王寺大学非常勤講師を経て、現職。親しみやすい人柄と熱心な指導から学生からの信頼が厚い。公務員になった卒業生が近況報告に来ることも多く、「新しい法律の条文を読む機会が多いけど、大学で学んだ知識が役立っている」という嬉しい声も届くという。