私はICU(集中治療室)看護師として働いており、手術のあとに集中管理が必要な患者様や、生命の危機的状況にある患者様の看護をおこなっています。手術を受けられる患者様の疾病は、肺がんや消化器・甲状腺といった臓器のがん、心臓や血管の手術など多岐にわたり、他病棟の患者様の容態が急変してICUに移られることもあります。それだけ多様な患者様の看護を担う分、勉強しなければいけないことは膨大にあり、10~20年勤務されている先輩方も日々勉強されています。人工呼吸器や心肺の補助循環装置など、急性期ならではの様々な医療機器を見ることができる仕事でもあり、やりがいになっています。
高校生の頃は野球に打ち込んでいて、腰を中心に慢性的に身体を痛めている状況でした。練習がない日にはクリニックに通院して身体のメンテナンスを行っていたことが、医療の仕事に興味を持つきっかけになりました。その後に病院に職場体験に行った際、看護師の方について一日の様子を見学させてもらったことで、看護師を目指そうと決意しました。大学3年次でいろいろな分野・病棟に実習に行きましたが、その中でも急性期病棟では実習の限られた期間内で術前から退院までを担当させてもらい、患者様の状況が目に見えて改善していくことを魅力に感じて、急性期看護を志望しました。
大学時代に多くの課題や記録が課されたおかげで、優先順位を考えて物事に取り組む姿勢が身につきました。看護師の仕事には、例えば医師の回診と検査のどちらを優先させるかといった日常的な場面や、患者様の生命を守るために何を優先すべきかなど、優先順位を決断しなければいけない仕事が多いため、当時の経験が役立っています。国際医療福祉大学の特徴はグループワークの機会が多いことです。看護学科内でのグループワークや、4年次には「関連職種連携実習」を選択することができ、大田原キャンパス内の他学科や成田キャンパスの医学部生と共に課題に取り組みます。病院では看護師同士や他職種と連携が必要な場面が多く、実戦的な経験でした。
国際医療福祉大学病院 勤務/保健医療学部 看護学科/2022年卒/群馬県出身。「自分の方向性が固まりどの内容にも興味がある分、細かく専門的になるのが大学での学びの特徴ですが、高校までスポーツをやっていた分の時間を勉強に充てることができました」と自身の大学生活について語ってくれた。休日は外食や買い物、スノーボードなどでリフレッシュしている。就職後にも心肺停止の初期対応を学ぶ「BLSプロバイダーコース」を受講しているなど、「日々の勉強で取れる様々な資格を取得し、仕事を幅を広げていきたい」というのが現在の目標だという。