最近、多くの自治体がテレビのバラエティ番組やイベント、SNS、動画でまちの魅力をアピールしていると感じたことはありませんか?「ご当地キャラ」もそのひとつですね。私はソーシャルビジネス・プロジェクト(SBP)という地域の課題を地域にある資源を活用しながら解決していく取り組みを行っています。例えば廃校の危機にある高校の生徒・教員、行政や地域を巻き込んで地域のゆるキャラ関連商品の開発や、ドラマにもなった高校生レストラン「まごの店」プロデュースに携わったりしてきました。地域に新しいビジネスチャンスを生むことは、地域に暮らす若い世代の地域愛や夢を育てることにもなります。授業では、これまで私が取り組んできた事例をモデルに、議論、発表、評価を行い、実社会においての課題解決能力を身に着けていきます。
「社会臨床実習」では、机上で議論するだけでなく、実際に地域活動を通して学びを深めます。例えば毎年8月、本大学を会場に全国から40校以上の高校が集まり交流する「全国高校生SBP交流フェア」を文部科学省などの後援を受け開催しています。授業ではこのフェア全般をサポートし、交流の目玉でもある参加高校がそれぞれの取り組みを発表し、審査を受けるセッションの審査員も務めます。また、全国規模の大きなイベントの主催者側スタッフとして活躍する中で、施策を提案する力、交渉する力、実行する力を身に着けていきます。
大学生になると何でも自分で決め、行動する機会が多くなるでしょう。ぜひ、自分らしい判断を大切にしてください。自分の目指すものにふさわしい知識や情報をたくさん得て、有意義な大学生活を送ってください。
専門:まちづくり
略歴:大学卒業後、多気町役場に勤務。まちの宝創造特命監などを経て地域活性化につながるプロジェクトを多数成功に導く。2015年より皇學館大学現代日本社会学部教授として赴任。現在は百五銀行公務部シニアアドバイザーとして、全国各地の地方創生プロジェクトのキーパーソンとして活躍を続けながら、地域の産業と直に関わり課題解決に取り組む学生をバックアップする。