工学院大学の関連ニュース
工学院大学、「新宿ダンジョン」が出現?! 学生が産学連携パブリックアートを制作
2024/4/18
工学院大学では、学生が産学連携パブリックアートを制作した。
世界一の乗降客数を誇る新宿駅。いまこの新宿駅周辺は駅ビルや周辺ビルの建て替え、再開発が進んでいる。工事が進みさらに複雑となった駅周辺の複雑さをゲームの舞台に見立て、インターネットの掲示板やSNSなどで「新宿ダンジョン」と呼ばれているのをご存知だろうか。
2月1日(金)、そんな「新宿ダンジョン」と題した産学連携パブリックアートが、新宿駅西口の明治安田生命新宿ビル(仮称)建造現場の仮囲いに出現した。往年のTVゲームを彷彿させるピクセルアートで、新宿の迷路のように入り組んだ地下街や、エリアによって大きく表情の変わる街並みを描いた今回の作品。工学院大学で学ぶ3名の学生が制作を行った。
2月19日(月)に工学院大学 新宿キャンパスで、関係者やメディアを招待したパブリックアートのお披露目会が行われた。今回はその様子をレポートしながら、制作に携わった学生の声をお届けする。
●新宿西口の再開発エリアに、学生のアートで彩りを添える
小田急百貨店やヨドバシカメラなどの商業施設や、東京都庁や京王プラザホテルなどの超高層ビル群が立地する「西新宿地区」は現在、大規模な再開発が始まっている。そのため、街中のさまざまな場所で工事が行われており、仮囲いが設置されている。そのような街並みの変化に若者の力で彩りを添え、多くの方に楽しんでいただこうと、工学院大学と明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)は協力しながら、仮囲いにパブリックアートを施すことに決定した。
今回、パブリックアートを制作した学生は、工学院大学美術意匠部の小田島亜由さん(情報デザイン学科 2年生)、畠山美音さん(機械理工学科 2年生)、近藤開俐さん(情報デザイン学科 1年生)の3名。
お披露目会では、西新宿 産学連携パブリックアート「新宿ダンジョン」の制作秘話や作品に込めた想いなどを語った。
●パブリックアート「新宿ダンジョン」の制作背景
プロジェクトリーダーを務めた小田島さんが、作品の企画意図を説明。工学院大学のキャンパスがある「新宿」をテーマに3人でアイデアを出し合い、「新宿ダンジョン」という言葉にヒントを得てピクセルアートでイラストを描きはじめたという。
「新宿の街の多様性を表現するために、5つの場面に分けて制作を行いました。都庁周辺のビル群、新宿御苑の周辺、新宿東口から南口にかけての風景、歌舞伎町周辺の風景、新宿地下街を、3人のメンバーで描いていきました」(小田島さん)
そして、小田島さん、畠山さん、近藤さんがそれぞれ、自身が作画を担当した場面について、こだわったポイントや制作時のエピソードを語った。
●学生たちがアート制作でこだわったポイントは?
小田島さんは、西新宿の高層ビル群と新宿中央公園、新宿御苑までの緑豊かなエリアの作画を担当。竣工予定の明治安田生命新宿ビル(仮称)と工学院大学を描きつつ、街の取材を重ねる中で感じた「自然の多さ」もイラストの中に表現できるよう、木々をしっかりと描くことにこだわったそう。また、新宿御苑の周辺を描いたイラストでは、手前に大きな桜を置く工夫を施した。
「桜を大きく描き、新宿に通勤される方や工学院大学に入学してくる新入生が、このアートの前で写真を撮ってくれたら。そんな想いで描きました」(小田島さん)
畠山さんは、新宿駅南口から東口、歌舞伎町から大ガードまでを作画した。特に新宿駅東口エリアは建物が多いため、新宿を象徴するような建物を取捨選択して描くことにこだわったという。また、歌舞伎町や思い出横丁周辺は、黄昏時や夜間早朝など、描く時間を工夫したと語った。
「歌舞伎町は光と影の明暗の差をつけることで、夜の街をうまく表現できたのではないかと思っています。思い出横丁も朝のきれいな街並みを描くことにこだわり、全体を通して、私が一番きれいだと思う時間帯の街の姿をそれぞれ描くことができました」(畠山さん)
近藤さんは、新宿駅の地下街を描くパートを担当した。広い地下街の中でどの部分を描くべきか、取捨選択に苦労したそう。近藤さんが特にこだわったポイントをこのようにコメントした。
「新宿駅地下街のさまざまな側面を表現したいと思い、支柱を境に場面が切り替わる構成にしました。なるべく多くの方が『あの場所だ!』と分かるように、地下街の特徴的な場所を探し、イラストに描きました。また、新宿駅は多くの人がいるからこそカラフルなのだと考え、空いた場所には人を描くようにしました。西口ロータリーには、過去の資料をもとに木も描き込みました」(近藤さん)
制作に約4カ月かかったという今回のパブリックアートは、2025年ごろまで展示される予定。柔軟な発想で作品を作り上げた学生たちには、作品をご覧いただいた方から称賛の声をいただいた。
「予想以上の反響で嬉しかった」 完成作品を見て学生たちが感じたこと
お披露目会の終了後、小田島さん、畠山さん、近藤さんに完成したパブリックアートを見たときの気持ちを、率直に語ってもらった。
Q.ピクセルアートという手法は、部活動の中でもよく使うものなのですか?
近藤:いえ、3人とも今回初めてピクセルアートに挑戦しました。非常に大きなサイズのアートを制作するため、油絵などで描くよりも、デジタルを使ったほうがより効率的におもしろい作品をつくれると考え、この手法を取り入れることに決めました。
Q.完成したパブリックアートを見たときの気持ちは?
畠山:もう少し時間を使って仕上げたかったなと思うポイントもあったのですが、実際に仮囲いに設置された作品を見てみると、やはり達成感がありました。
近藤:多くの方の目に入る場所に自分の作品が飾られており、絵を描く人間として、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
小田島:自分の描いたものが多くの方の目に留まっている様子を見て、とても感動しました。写真を撮影したり、SNSに投稿したりする方がいて、予想以上に大きな反響をいただけて嬉しかったです。
Q.最後に、一言メッセージをお願いいたします。
小田島:大きなプロジェクトに挑戦する機会をいただきありがとうございます。大学の学びはもちろん、課外活動も含めて、自分のやりたいと思ったことをとことんやれる環境があると思うので、興味を持った方はぜひ一度大学に足を運んでみてください!
■詳細リンク先(https://note.kogakuin.ac.jp/n/n07a94a0f9e54)
世界一の乗降客数を誇る新宿駅。いまこの新宿駅周辺は駅ビルや周辺ビルの建て替え、再開発が進んでいる。工事が進みさらに複雑となった駅周辺の複雑さをゲームの舞台に見立て、インターネットの掲示板やSNSなどで「新宿ダンジョン」と呼ばれているのをご存知だろうか。
2月1日(金)、そんな「新宿ダンジョン」と題した産学連携パブリックアートが、新宿駅西口の明治安田生命新宿ビル(仮称)建造現場の仮囲いに出現した。往年のTVゲームを彷彿させるピクセルアートで、新宿の迷路のように入り組んだ地下街や、エリアによって大きく表情の変わる街並みを描いた今回の作品。工学院大学で学ぶ3名の学生が制作を行った。
2月19日(月)に工学院大学 新宿キャンパスで、関係者やメディアを招待したパブリックアートのお披露目会が行われた。今回はその様子をレポートしながら、制作に携わった学生の声をお届けする。
●新宿西口の再開発エリアに、学生のアートで彩りを添える
小田急百貨店やヨドバシカメラなどの商業施設や、東京都庁や京王プラザホテルなどの超高層ビル群が立地する「西新宿地区」は現在、大規模な再開発が始まっている。そのため、街中のさまざまな場所で工事が行われており、仮囲いが設置されている。そのような街並みの変化に若者の力で彩りを添え、多くの方に楽しんでいただこうと、工学院大学と明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)は協力しながら、仮囲いにパブリックアートを施すことに決定した。
今回、パブリックアートを制作した学生は、工学院大学美術意匠部の小田島亜由さん(情報デザイン学科 2年生)、畠山美音さん(機械理工学科 2年生)、近藤開俐さん(情報デザイン学科 1年生)の3名。
お披露目会では、西新宿 産学連携パブリックアート「新宿ダンジョン」の制作秘話や作品に込めた想いなどを語った。
●パブリックアート「新宿ダンジョン」の制作背景
プロジェクトリーダーを務めた小田島さんが、作品の企画意図を説明。工学院大学のキャンパスがある「新宿」をテーマに3人でアイデアを出し合い、「新宿ダンジョン」という言葉にヒントを得てピクセルアートでイラストを描きはじめたという。
「新宿の街の多様性を表現するために、5つの場面に分けて制作を行いました。都庁周辺のビル群、新宿御苑の周辺、新宿東口から南口にかけての風景、歌舞伎町周辺の風景、新宿地下街を、3人のメンバーで描いていきました」(小田島さん)
そして、小田島さん、畠山さん、近藤さんがそれぞれ、自身が作画を担当した場面について、こだわったポイントや制作時のエピソードを語った。
●学生たちがアート制作でこだわったポイントは?
小田島さんは、西新宿の高層ビル群と新宿中央公園、新宿御苑までの緑豊かなエリアの作画を担当。竣工予定の明治安田生命新宿ビル(仮称)と工学院大学を描きつつ、街の取材を重ねる中で感じた「自然の多さ」もイラストの中に表現できるよう、木々をしっかりと描くことにこだわったそう。また、新宿御苑の周辺を描いたイラストでは、手前に大きな桜を置く工夫を施した。
「桜を大きく描き、新宿に通勤される方や工学院大学に入学してくる新入生が、このアートの前で写真を撮ってくれたら。そんな想いで描きました」(小田島さん)
畠山さんは、新宿駅南口から東口、歌舞伎町から大ガードまでを作画した。特に新宿駅東口エリアは建物が多いため、新宿を象徴するような建物を取捨選択して描くことにこだわったという。また、歌舞伎町や思い出横丁周辺は、黄昏時や夜間早朝など、描く時間を工夫したと語った。
「歌舞伎町は光と影の明暗の差をつけることで、夜の街をうまく表現できたのではないかと思っています。思い出横丁も朝のきれいな街並みを描くことにこだわり、全体を通して、私が一番きれいだと思う時間帯の街の姿をそれぞれ描くことができました」(畠山さん)
近藤さんは、新宿駅の地下街を描くパートを担当した。広い地下街の中でどの部分を描くべきか、取捨選択に苦労したそう。近藤さんが特にこだわったポイントをこのようにコメントした。
「新宿駅地下街のさまざまな側面を表現したいと思い、支柱を境に場面が切り替わる構成にしました。なるべく多くの方が『あの場所だ!』と分かるように、地下街の特徴的な場所を探し、イラストに描きました。また、新宿駅は多くの人がいるからこそカラフルなのだと考え、空いた場所には人を描くようにしました。西口ロータリーには、過去の資料をもとに木も描き込みました」(近藤さん)
制作に約4カ月かかったという今回のパブリックアートは、2025年ごろまで展示される予定。柔軟な発想で作品を作り上げた学生たちには、作品をご覧いただいた方から称賛の声をいただいた。
「予想以上の反響で嬉しかった」 完成作品を見て学生たちが感じたこと
お披露目会の終了後、小田島さん、畠山さん、近藤さんに完成したパブリックアートを見たときの気持ちを、率直に語ってもらった。
Q.ピクセルアートという手法は、部活動の中でもよく使うものなのですか?
近藤:いえ、3人とも今回初めてピクセルアートに挑戦しました。非常に大きなサイズのアートを制作するため、油絵などで描くよりも、デジタルを使ったほうがより効率的におもしろい作品をつくれると考え、この手法を取り入れることに決めました。
Q.完成したパブリックアートを見たときの気持ちは?
畠山:もう少し時間を使って仕上げたかったなと思うポイントもあったのですが、実際に仮囲いに設置された作品を見てみると、やはり達成感がありました。
近藤:多くの方の目に入る場所に自分の作品が飾られており、絵を描く人間として、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
小田島:自分の描いたものが多くの方の目に留まっている様子を見て、とても感動しました。写真を撮影したり、SNSに投稿したりする方がいて、予想以上に大きな反響をいただけて嬉しかったです。
Q.最後に、一言メッセージをお願いいたします。
小田島:大きなプロジェクトに挑戦する機会をいただきありがとうございます。大学の学びはもちろん、課外活動も含めて、自分のやりたいと思ったことをとことんやれる環境があると思うので、興味を持った方はぜひ一度大学に足を運んでみてください!
■詳細リンク先(https://note.kogakuin.ac.jp/n/n07a94a0f9e54)