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佐賀大学、理工学部化学部門 高椋 利幸 教授「2023年度日本分析化学会」学会賞を受賞
2023/12/21
佐賀大学 理工学部化学部門の高椋利幸教授が、「有機分子の溶存構造に関するミクロからメゾスコピックレベルにおける分析法の開発」の研究業績により、2023年9月14日(木)に公益社団法人 日本分析化学会から学会賞を受賞した。



【本文】

 理工学部化学部門の高椋利幸教授が、2023年9月14日(木)に公益社団法人 日本分析化学会から学会賞を授与された。また、同日、熊本城ホールにおいて開催された日本分析化学会第72年会で「有機分子の溶存構造に関するミクロからメゾスコピックレベルにおける分析法の開発」という題目で受賞講演を行った。

 高椋教授は、液体や溶液を分子のレベルといくつかの分子が集合した会合体のレベルという二つの視点(それぞれ、ミクロスコピックとメゾスコピック)で観測し、化学反応に対する影響を解明する研究を行っている。ミクロスコピックな観測では、分子を構成する水素原子や炭素原子などの電子の偏り(電子密度)の濃度や温度による変化を核磁気共鳴(NMR)法で正確に捉える方法を適用した。また、メゾスコピックな観測では、質量数1の水素原子(1H)よりも、その同位体である質量数2の重水素原子(2H = D)の方が中性子を強く散乱することに着目し、観測したい分子に重水素原子を含んだ分子を使うことにより、分子の会合状態を観測しやすくするH/D置換小角中性子散乱法を開発した。

 化学物質の分析における分離や抽出では、1種類の液体よりも2種類の液体を混合して溶媒として用いることが多く、高椋教授が独自な方法で、水や有機溶媒など2種類の溶媒が混合している状態を解明したこと、2種類の溶媒のうち一方の溶媒分子が分離される有機分子を取り囲みやすいことを実験的に明らかにしたことが認められた。また、中性子散乱実験では、茨城県東海村の日本原子力開発研究機構における大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)ならびに同機構の実験用原子炉JRR-3という二つの中性子実験施設を利用しており、分析化学における中性子の利用も受賞の理由の一つ。これらの研究業績が、これからの分析化学の発展に貢献するとして受賞に至った。



【日本分析化学会 学会賞】

受賞者:高椋 利幸 教授(理工学部化学部門)

題目:「有機分子の溶存構造に関するミクロからメゾスコピックレベルにおける分析法の開発」

参考:日本分析化学会 2023年度表彰者一覧Webページ

   https://www.jsac.jp/jsac/rule/commendation/list/



■詳細リンク先(https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/2023092930790)
佐賀大学(国立大学/佐賀)
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