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広島大学、学生2人が東広島市内の飲食店のテイクアウトマップアプリを開発
2020/5/18
広島大学工学部・先進理工系科学研究科の学生2人が東広島市内の飲食店のテイクアウトマップアプリを開発した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、深刻な影響を受けている東広島市の飲食店を支えたい、と4月22日に構想を開始し、6日後にはでアプリをリリースした、工学部4年で広島大学起業部にも所属する小泉鴻一さんと先進理工系科学研究科M1で起業部副代表の中野瑛登さん。今自分たちにできることを常に模索し、精力的に活動を行っているお2人にメールでお話を伺った。
●早速ですが、今回のアプリ開発に至った経緯を教えてください
中野さん)コロナウイルス感染拡大の影響を受ける東広島市の飲食店を身近でみていて、起業部員でもあり、同じ研究室に所属する小泉さんも私も、危機感をいただいていました。
小泉さん)テイクアウトを行う飲食店がそれぞれの媒体で発信しているため、利用人にとって利便性が低いことが、テイクアウトの利用を妨げていることを課題に感じていました。
そこで、情報を集約し使い勝手のよいアプリを開発すれば、より多くの方にテイクアウトを利用していただけるのでは、と考えました。
中野さん) 4月上旬から東広島市の企業が製造するマスクを、学校や福祉施設等に届ける活動を行っているのですが、その作業に小泉さんも手伝ってもらっていました。その時に立ち話的にテイクアウトのできる飲食店を検索できるアプリをつかえば、東広島市の皆さんのお役にたてるのではないか、という話になりました。
●どのように開発を行ったのでしょう。
小泉さん)全国的なムーブメントとして、日本の地域でテイクアウトマップアプリの開発が進んでいます。そこで、先行しているチームがオープンソースとして公表している情報や運用上の知見を集め、それらを東広島市の実情にあった形に落とし込んでいきました。
中野さん)また、皆さんにアプリを使ってもらうには、アプリの開発に加えて、実際に「テイクアウトをしよう!」と思ってもらう必要があります。そこで「#東広島エール飯」(※)のキャンペーンを行う「ミライノ+」の山崎さんに相談したところ、アプリにこのキャンペーンを連動することが可能か、飲食店のオーナーさんへの確認・許可をすぐにとっていただけました。
東広島で街づくりを行う団体「ひとむすび」の山田芳雅さん(広島大学の卒業生)からも店舗情報を共有していただいたことも、短期間での開発を可能にしました。アプリの開発・制作は私たち2人が自宅でおこなったのですが、まちを盛り上げたいという皆さんとの連携がなければ、ここまでたどり着けなかったと思います。
※…Twitter・Facebook・Instagramなどに、テイクアウトを行っている東広島市内の飲食店を「#東広島エール飯」をつけて紹介し、応援しようという活動。
●お2人は大学ではどのような研究を行われているのですか
中野さん)私たちは工学部・先進理工系科学研究科で都市計画分野の研究室に所属し、都市インフラや災害に関する研究を行っています。2018年7月の西日本豪雨災害では、どのお店が営業しているのか、臨時バスはどこを走っているか、などの情報が不足していました。こうした災害時に、迅速にマップアプリを開発し、市民の災害復興に一役買った事例があることを知っていたので、今回もマップアプリの制作でなにかできないか、という発想に至りました。
●アプリを開発するうえで、工夫したことは
小泉さん)ユーザーが必要とする情報をすぐに提示できることを最優先しました。具体的な事例でお話すると、東広島では西条駅付近では徒歩で移動している人が多く、駅を離れると車移動をする人のほうが多くなりますよね。そのためマップの地域絞り込み機能において、西条駅付近の飲食店はより細かいエリアに分け、他の地域は大きなエリアで表示しています。細かいことではありますが、私たち自身も飲食店を利用するユーザーであるからこその目線を大切にしました。
●最後に、今回のアプリ開発にかける小泉さんと中野さんの思いを教えてください
小泉さん)このアプリを通じて、東広島のテイクアウト文化が盛り上がればいいなと思っています。外出があまりできない生活が続いていますが、今まで知らなった飲食店を発見したり美味しい料理を味わったりと、皆さんが日常の楽しみをつくるきっかけになってほしいと願っています。
中野さん)微力でも飲食店の方たちを支えることで、東広島の経済や、そこでアルバイトをする大学生や働く皆さんを支えたいと思っています。今回のコロナウイルス感染拡大により、私たちが身近に利用してきた飲食店、それを支える農家や酪農家の方、不動産の方などが経営危機にあります。アルバイトをしている大学生にとっても、生活に関わる問題です。この状況をただ黙ってみているのではなく、次は何をしようか、常に具体の行動を考えています。
■詳細リンク先(https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/57821)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、深刻な影響を受けている東広島市の飲食店を支えたい、と4月22日に構想を開始し、6日後にはでアプリをリリースした、工学部4年で広島大学起業部にも所属する小泉鴻一さんと先進理工系科学研究科M1で起業部副代表の中野瑛登さん。今自分たちにできることを常に模索し、精力的に活動を行っているお2人にメールでお話を伺った。
●早速ですが、今回のアプリ開発に至った経緯を教えてください
中野さん)コロナウイルス感染拡大の影響を受ける東広島市の飲食店を身近でみていて、起業部員でもあり、同じ研究室に所属する小泉さんも私も、危機感をいただいていました。
小泉さん)テイクアウトを行う飲食店がそれぞれの媒体で発信しているため、利用人にとって利便性が低いことが、テイクアウトの利用を妨げていることを課題に感じていました。
そこで、情報を集約し使い勝手のよいアプリを開発すれば、より多くの方にテイクアウトを利用していただけるのでは、と考えました。
中野さん) 4月上旬から東広島市の企業が製造するマスクを、学校や福祉施設等に届ける活動を行っているのですが、その作業に小泉さんも手伝ってもらっていました。その時に立ち話的にテイクアウトのできる飲食店を検索できるアプリをつかえば、東広島市の皆さんのお役にたてるのではないか、という話になりました。
●どのように開発を行ったのでしょう。
小泉さん)全国的なムーブメントとして、日本の地域でテイクアウトマップアプリの開発が進んでいます。そこで、先行しているチームがオープンソースとして公表している情報や運用上の知見を集め、それらを東広島市の実情にあった形に落とし込んでいきました。
中野さん)また、皆さんにアプリを使ってもらうには、アプリの開発に加えて、実際に「テイクアウトをしよう!」と思ってもらう必要があります。そこで「#東広島エール飯」(※)のキャンペーンを行う「ミライノ+」の山崎さんに相談したところ、アプリにこのキャンペーンを連動することが可能か、飲食店のオーナーさんへの確認・許可をすぐにとっていただけました。
東広島で街づくりを行う団体「ひとむすび」の山田芳雅さん(広島大学の卒業生)からも店舗情報を共有していただいたことも、短期間での開発を可能にしました。アプリの開発・制作は私たち2人が自宅でおこなったのですが、まちを盛り上げたいという皆さんとの連携がなければ、ここまでたどり着けなかったと思います。
※…Twitter・Facebook・Instagramなどに、テイクアウトを行っている東広島市内の飲食店を「#東広島エール飯」をつけて紹介し、応援しようという活動。
●お2人は大学ではどのような研究を行われているのですか
中野さん)私たちは工学部・先進理工系科学研究科で都市計画分野の研究室に所属し、都市インフラや災害に関する研究を行っています。2018年7月の西日本豪雨災害では、どのお店が営業しているのか、臨時バスはどこを走っているか、などの情報が不足していました。こうした災害時に、迅速にマップアプリを開発し、市民の災害復興に一役買った事例があることを知っていたので、今回もマップアプリの制作でなにかできないか、という発想に至りました。
●アプリを開発するうえで、工夫したことは
小泉さん)ユーザーが必要とする情報をすぐに提示できることを最優先しました。具体的な事例でお話すると、東広島では西条駅付近では徒歩で移動している人が多く、駅を離れると車移動をする人のほうが多くなりますよね。そのためマップの地域絞り込み機能において、西条駅付近の飲食店はより細かいエリアに分け、他の地域は大きなエリアで表示しています。細かいことではありますが、私たち自身も飲食店を利用するユーザーであるからこその目線を大切にしました。
●最後に、今回のアプリ開発にかける小泉さんと中野さんの思いを教えてください
小泉さん)このアプリを通じて、東広島のテイクアウト文化が盛り上がればいいなと思っています。外出があまりできない生活が続いていますが、今まで知らなった飲食店を発見したり美味しい料理を味わったりと、皆さんが日常の楽しみをつくるきっかけになってほしいと願っています。
中野さん)微力でも飲食店の方たちを支えることで、東広島の経済や、そこでアルバイトをする大学生や働く皆さんを支えたいと思っています。今回のコロナウイルス感染拡大により、私たちが身近に利用してきた飲食店、それを支える農家や酪農家の方、不動産の方などが経営危機にあります。アルバイトをしている大学生にとっても、生活に関わる問題です。この状況をただ黙ってみているのではなく、次は何をしようか、常に具体の行動を考えています。
■詳細リンク先(https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/57821)